お知らせ
経営学科・當間ゼミ(基本経営学)が台湾フィールドワークを行いました
2025年3月3日
経営学科の當間ゼミ(基本経営学)が、2025年2月19日から2月24日までの日程で台湾でフィールドワークを行い、ワークショップに参加して学生たちが研究発表と交流をしました。
當間先生と学生たちから報告が届きましたので、ご紹介します。
台南市におけるフィールドワークの活動報告
経済経営学部 経営学科 教授 當間政義
台湾(台南市)にて、2024年度ゼミナール基本経営学の合宿(フィールドワーク)を行ってきました。今回のゼミナール合宿は、他学科2名の参加学生も加わり、2025年2月19日から2月24日(5泊6日)の日程で行ってきました。
当初の予定されたスケジュールは下記の通りです。
2024年度 合宿(フィールドワーク)日程
2月19日(水) 成田空港集合・出国手続き/桃園国際空港到着
2月20日(木) 桃園市から台南市へ移動
2月21日(金) 午前:「沙崙智慧緑能科学城園区」(最先端科学園区)の見学
午後:「蘭亭居ナーシングホーム」(介護施設)視察訪問
2月22日(土) 午前:台南市長の挨拶/研究報告会(和光大学・當間政義ほか4研究報告)を受講
午後:ワークショップ参加(日本と台湾の学生の混合グループによる企画制作)
2月23日(日) 午前:ワークショップ参加(グループによる企画発表会)
午後:ワークショップ参加(講評と表彰式)、台南市から桃園空港へ移動
2月24日(月) 帰国・解散
今回のワークショップは、主催者は、台湾SDGs協会(黄佳慧先生)と台南市政府(観光局)で主催する「2025 Taiwan-Japan SDGs Academic Exchange and Cross-Disciplinary Research Project プログラム(2025台日SDGs跨界共創永續台南城市遊牧プログラム)」です。参加者は、日本の大学は合計4校で,和光大学のほか、駒澤大学(東京都)、周南公立大学(山口県)、福山大学(広島県)の学生たちです。そして、台湾の大学は、義守大学(高雄市・何孟穎先生)と台湾の台南市職員若手スタッフです。今回の目的は,「台南市の魅力発掘」することです。台南市の魅力を外国人(日本人)の目線で探し、これを動画に編集してSNSのかたちにすることでした。もちろん、企画と作成の過程で、日台学生が協働でプレゼン資料を作り、そして各グループが発表するという学生交流を行うことも目的の1つでした。
最終日の研究発表会後の表彰では、今回のゼミナール合宿(フィールドワーク)へ参加した学生達の中で、他学科(経済学科)の学生2名、亀井優輝さん(20E047)と佐藤大心さん(21E064)が参加したグループが、全体の中で3位になりました。
今回のワークショップ終了後の、日本の学生たちの意見を伺う限りでは、たいへん有意義なゼミナール合宿(フィールドワーク)となったことは言うまでもありません。
▲ 左から佐藤大心さん、當間政義先生、亀井優輝さん
台湾(台南市)のフィールドワークに参加して
経済学科 亀井優輝
私、亀井優輝は、2025年2月19日から2月24日の日程で、台湾(台南市)のフィールドワークに参加してまいりました。今回の合宿では、「2025台日SDGs跨界共創永續台南城市遊牧プログラム」というワークショップに参加し、日本の他大学の学生並びに台南現地の学生・スタッフと交流し、台南の魅力の体験やその魅力をこれからも継続していくためのPRを行いました。
台南市は台湾で最も歴史のある都市であり、多くの伝統文化や魅力が存在しています。その伝統文化や魅力をより多くの人へ届け、これからも永続していくためにできることをSDGsの観点から、日本の他大学、台南の学生・スタッフと協力してPPTとPR動画の作成を通じて考えてきました。私たちのグループは、日本からは日本人2人、中国人留学生1人の3人、台湾からは社会人1人の計4人という構成で、「環境教育の普及と自然環境の保護-台南とSDGs-」というテーマのもと今回のワークショップを行いました。日本語のみ1人、日・中国語可2人、中国語のみ1人で、言語の壁はそこまで無く、話し合いはスムーズに進みました。事前の取り組みが消極的であったこともあり、ワークショップ開始直後は進行に若干の停滞はあったものの、メンバーの台湾の方から、職場の1つが伝統文化の伝わる有名な観光地であるため、それをテーマにするのはどうだろうかという提案をいただき、今回のテーマになりました。その地域は海やマングローブ林といった自然に囲まれているため、多様な生態系が特徴的でした。また、漁業が盛んで、3つの伝統的な漁法が今なお行われており、その伝統を守り後世へと伝えていく取り組みが行われています。実際に船に乗り、ガイドの案内のもとマングローブ林を移動し、水鳥や魚、カニといった生物を見ることができたほか、伝統漁法の体験をすることもできました。日本人ということで優先的に体験をさせていただいくなど非常に親切にしていただき、温かみを感じました。これらの体験をもとに、PPTの作成とPR動画の作成を行いました。より良いものを作成するためにみんなで朝方まで作成を続け、完成した頃には外が明るくなっていました。他のグループも同じような状態で、今回のワークショップに対する真摯な姿勢をうかがうことができました。最後に作成したPPTと動画を発表し、結果は4グループ中3位でしたが、自分たちで体験し考察したことはもちろん、他グループの発表を聴いたことで、台南市の魅力と、それを持続していくための取り組みについて、広い視野を持つことができました。
元々台湾に興味があり中国語を学習してきた身として、今回はその成果を発揮する機会でもありました。最後に自分自身の中国語能力を確認したのは、2025年2月にHSK(Hànyǔ Shuǐpíng Kǎoshì;日本と世界で一番受けられている中国語検定)の4級に合格した後だったので、どの程度成長したのか1年ほどわかりませんでした。台湾で最初に中国語でしっかりとした会話をしたタイミングは高鐵(台湾高速鉄道・日本でいう新幹線)の切符を購入する窓口で、そのときは非常に緊張していましたが、しっかりと言葉が通じ、無事に購入できたため一安心しました。その後、夜市やお店などでも中国語で会話をすることができました。ご招待いただいた現地のロータリークラブによる歓迎夕食会やワークショップでは通訳をする機会が多々あり、所々不完全ではあったものの、非常に貴重な体験をすることができました。複雑な内容は伝えきることができませんでしたが、少なくともポイントは抑えられていたと思います。未熟だと感じた反面、想像していたよりは上手くコミュニケーションを取ることができ、自信がついたほか、今後の学習に対するモチベーションも向上しました。また、當間先生のご紹介により、私の目標である台湾の大学院への進学の大きなチャンスをいただきました。今後は更に気を引き締めて中国語の学習に励んでいきたいと思います。
今回の台湾合宿では大変多くの貴重な経験をすることができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。初対面の方々とここまで交友を深められたことは私自身初めての経験で、今回の台湾合宿ではコミュニケーション面でも大きく成長できたと実感しています。楽しい時間が本当にあっという間に終わってしまい、寂しさを帰国から数時間経った今でも感じています。今回の経験はどれもみな普通には得難いもので、台湾合宿に参加できたこと、非常に嬉しく思います。
台湾(台南市)のフィールドワークに参加して
経済学科 佐藤大心
私、佐藤大心は、2025年2月19日から2月24日の日程で、台湾(台南市)のフィールドワークに参加してまいりました。
今回のフィールドワークでは、ワークショップ「2025台日SDGs跨界共創永續台南城市遊牧プログラム」というワークショップに参加したわけですが、私が参加するグループは「環境教育の普及と自然環境の保護(台南とSDGs)」というテーマを選び、台南市の観光資源となり得る魅力を企画し、動画の作成をしました。今回は非常に作成時間が少なかったため、市街地を回り「まちづくり」をテーマにする案もでましたが、一緒に活動して下さった林さん(台南市の若い社会人)の後押しもあり、自然や環境保護をテーマにすることに決定しました。
日本人学生、中国人学生(日本の大学生)、台湾人のグループは、まさに異文化交流です。私のグループは人数が少なく4名でした。一時は解体案も出たほどで「台湾学生との交流」という点では、台湾人学生がいなかったので、日本と台湾の異文化交流という意味では、さみしいことでした。グループのメンバーは、台南市の若い社会人の林さん、中国留学生の星さん(福山大学)、中国語が喋れる日本人の亀井優輝君(和光大学 経済学科)とバラエティ豊富なメンバーでした。林さんによる台南市の観光スポットの案内をはじめ、星さんの中国語と台湾の中国語には少々の差がある中国語の「台湾なまり」の話、日本ではこういった点が違うなどそれぞれの文化や言語、常識の相違について楽しく会話ができて、とても新鮮な気持ちであったと思います。
動画の編集と資料作成している時、今回観光や資料作成の時間が大変限られていた上、私たちのグループは作成機材、人数も他のグループとはかなり劣っていたため、資料作成にはかなりの不安がありました。しかし林さんの協力もあり、テーマの素材は豊富にそろっていました。そのため、台南市の魅力となる候補別に、それぞれに該当するSDGsの17の目標の番号と関連性を強調するという計画を企てました。そこで、浮かび上がったのが、台江国立公園と安平古堡と2つでした。そのためパワーポイントのレイアウトやデザイン、翻訳にかなりの時間を要しましたがテーマや文章作成は個人的にはそんなに苦労しませんでした。しかし、対照的にパワーポイントのデザインにはかなり苦労しました。今回の発表には動画作成とパワーポイントの作成と2つのテーマがあり、そのうち亀井君と私がパワーポイント作成担当になりました。原本やデザインは私が作成し、その文章の添削と翻訳を亀井君が担当することになりました。しかし、私には編集技術が無かったため、自分たちの伝えたい事をうまくパワーポイントに反映する事ができませんでした。他メンバーの頑張りに自分の技量と頑張りが追いつくことができなかったと痛感しております。
2月23日の午前中、成果発表会です。これに向けて、結果として、徹夜で資料作成をすることになってしまいました。完成した時には朝だったため、発表のリハーサルが全く出来ぬまま発表本番を迎えてしまいました。発表の割り振りもしっかりとできませんでした。また緊張と睡眠不足が重なり、発表の際に噛んでしまったり、言いたいことが頭の中の原稿と全く違う事を喋ってしまうなど・・・自分のイメージと全く違う結果になってしまいました。付け焼き刃感はどうしても拭えませんでしたがやれることはやったと思っています。
結論としては、発表会は全体の中で第3位でした。しかし、圧倒的に時間が足りなかったという一言に尽きます。日本にいる約一カ月前から先生から、「観光PRを作って下さい」と説明を受け、具体的な内容を指示されていたにもかかわらず、準備をほとんどしてこなかった。台南市へ行ってからの観光時間と資料作成の時間が全く足りず、思ったような作品が作れませんでした。個人的には観光2日、資料作成に2日、発表1日と5日間は欲しかったと思います。全学生が徹夜で作業していたあの光景は後にいい思い出になるかもしれませんが、「今夜は寝られない」という単語を全学生に言わせてしまうような時間配分・・・やはり、事前準備として、台南市の観光の魅力内容を調べ、どのようなコンテンツにするのかを検討しておくべきだったと思います。自分自身の反省です。いろいろと周りの方々に助けていただいた身であり、感謝の気持ちはしっかりと持ち合わせておりますが、「あの時間程度では企画側が期待するクオリティを生み出すのは少々難しかった」と、本当に反省の一言につきます。
台湾(台南市)のフィールドワークに参加した全体を通じての感想ですが、いろいろと忙しく活動する日程ではありましたが、日本の他大学(駒澤大学、福山大学、周南公立大学)の人達との交流や台湾の街並み、景色などいろいろと知ることができました。「もっと見たかった」、「もっと一緒に活動したかった」と思える程、楽しい時間を過ごすことができました。この先の人生、いつの日かもう一度台湾に行ってみたいと思います。今回の企画や現地案内、活動に関わってくれた皆様に感謝申し上げます。ありがとうござ いました。今回繋がった縁を大切にし、自分の人生に生かして参ります。
最後に、引率していただいた経営学科の當間政義先生には、いろいろな体験の機会を与えていただき、感謝を申し上げます。
フィールドワークの様子