経済活動とは、モノやサービスを生産し、消費することです。経済学科では、生産と消費がどのように行われているのかを学ぶことを通じ、より良い社会をつくるにはどうしたらよいかを考えます。また、自分自身が、働く人として、生活する人として、どのように行動すればより豊かな人生を送れるかを考えます。
経済学科の特徴
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理論と実践の両面から経済を学ぶ 経済理論、経済史、政策、環境問題など広く国際社会の動きを学びます。ファッションやエンターテインメントなど、身近なテーマからも経済学が学べ、現場体験も豊富です。
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1年次からはじまるキャリア教育 『キャリア研究1~4 』により、4年間を通したキャリア形成をサポートします。同時に、コミュニケーション能力、発信力、プレゼンテーション能力などを養います。
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多彩なゼミナールで専門性を深める 学科教員の専門分野に応じて多彩なテーマのゼミナールが開講されています。1・2年次に幅広く経済学の知識を学んだあと、関心に応じた専門性を追究できます。
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単位認定のある公務員対策プログラム 国家公務員、地方公務員、警察官、消防士をめざす学生のためのプログラム。他の授業と並行して無理なく受講できるよう、卒業に必要な単位として認められます。
4年間の学び
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1年次
経済学の基礎理論を学ぶ
経済学の基礎科目を受講し、生産者や消費者の行動、価格のメカニズム、経済成長のしくみ、貨幣制度など、経済を学んでいくための土台となる知識をしっかりと身につけます。
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2年次
幅広い専門知識を修得
「環境・エネルギー・資源」「少子高齢化・年金・介護」「景気・所得格差・輸出入」「復興支援・国際協力・地域活性化」などの社会問題を、理論、歴史、政策の観点から学びます。
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3年次
関心のあるテーマを探究
ゼミナールに所属して特定分野を深く掘り下げて学びます。興味を持てるテーマを見つけ、自分自身の専門分野として研究に取り組むことで将来の強みをつくることができます。
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4年次
希望する進路を実現
ゼミナールでの取り組みや4 年間で学んできたことを探究し卒業論文を執筆。併行して『キャリア研究』の授業で身につけた社会人基礎力を活かして進路選びを行います。
CROSS TALK
三井 彩音 さん 経済学科 4年(神奈川県 橘学苑高等学校 卒)
加藤 巌 先生 経済学科教授(専門:開発経済学、国際経済学 ほか)
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日本の消費のしかたを変えていきたい
経済学で解決策を探しにいこう世界にはなぜ貧しさがあるのか
三井 中学時代の社会科の先生が自転車で世界中を周ったおもしろい方で、私も広い世界を知ることに興味を持ちました。いろいろと見渡す中でどうしても頭から離れなくなったのが、開発途上国の問題です。
加藤 僕も「なぜ社会には貧しい人がいるのか、その状況に経済学で手助けができることは何か」と考え、研究を始めたので、出発点は三井さんとよく似ています。
三井 授業では、先生が実際に現地で体験した出来事をたくさん話してくださるので、遠い国のこともイメージが湧きやすいです。
加藤 僕が開発途上国に出掛けるときは、必ず現地の人々と暮らしをともにさせてもらい、日々の生活の中で改善できるものはないかと考えます。
三井 加藤先生の『開発経済学』の授業の中で、私たちが何気なく消費している物が、東南アジアなどの低賃金労働によって作られている実態を具体的に知って、そうした消費活動をできるだけ変えることが、世界を少しずつ変えていくことにつながっていくのではないかと思いました。 -
フードバンクサークルを立ち上げる
三井 身近なことに目が向くようになって、あらためて気づかされたのが日本の貧困問題でした。
加藤 それが、三井さんが始めたフードバンクサークル「はらぺこあおむし」の活動になっていったんですね。
三井 加藤先生が賛同して顧問になってくださったことが心強かったです。また、SNSの呼びかけで他学科の仲間も増えました。日本には、まだ食べられるにもかかわらず捨てられる「フードロス」の問題がある一方で、ひとり暮らしの若者が十分に食べられない現実もあります。篤志家の方から寄付していただいたお米を小分けにして学内で配ったときにも大変好評でした。
加藤 同時にフードロス問題の理解を広める機会にもなっているしね。
三井 はい。実際に一歩を踏み出してみると、いろいろな出会いもあって、活動が広がっていくんだなと実感しています。地元の社会福祉協議会とつながったことで、ひとり親家庭に食品を届けるお手伝いをしました。また、地域の企業とのご縁をいただき、子どもたちの学習支援などもするようになりました。
加藤 それはいい。三井さんが卒業しても、後輩に引き継がれていきますね。 -
私のチャレンジ!実践的な学びのカタチ
フードバンクサークル『はらぺこあおむし』
和光大学のフードバンクサークル『はらぺこあおむし』は、2022年5月に結成しました。授業をきっかけに問題意識を持ち、学生として身近なところから、日本の中の貧困問題に何か関われないかと思いました。最初はSNSで学内に「興味のある方いませんか?」と投げかけて、集まってくれた人たちと、「自分たちに何ができるか?」を考えることからスタートしました。
次第に個人や企業から食品を提供していただけるようになり、キャンパス内で無償配布を行ったり、地域の福祉団体や施設に寄付をしたりする活動が軌道に乗ってきました。また、他大学の学生団体を巻き込んだ地域交流イベントを開催し、フードロスはもちろん、未来のために解決したい問題を広くシェアする取り組みを行っています。

研究(卒業論文)テーマ例
- ・食料自給率の向上に向けて
- ・貧困問題の原因に関する研究
- ・所得格差と租税
- ・少子高齢化と消費税
- ・介護保険の歴史と問題点
- ・経済成長が地球温暖化に与える影響
- ・電子マネーの普及策について
- ・地方自治体の財政問題
- ・ファスト・ファッションの奇跡
- ・税金の公平性について
取得できる資格
- ・中学校教諭一種(社会)
- ・高等学校教諭一種(地理歴史)
- ・高等学校教諭一種(公民)
- ・学校図書館司書教諭
- ・図書館司書
- ・博物館学芸員
- ・社会教育主事(社会教育士) ※1
- ・社会福祉主事 ※2
※1:社会教育主事課程を修了することにより「社会教育士(養成課程)」の称号を得ることができます。
※2:厚生労働大臣が指定する科目のうち3つ以上を履修して卒業した場合に取得可能です。
大学認定プログラム
- 和光大学独自のプログラムとして、3つのプログラムがあります。 地域・流域プログラム ジェンダー・スタディーズ・プログラム言語研修プログラム