人類が創造してきた文化について、基礎的な知識を学び、深く掘り下げ、日常生活に実践的に生かす力をつけます。多様な領域から、自らの問いやテーマを見いだし、探究することにより、批評的な思考力と異なる文化や異なる表現に向き合う感性を育てます。
総合文化学科の特徴
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文学、映像、演劇、音楽、古典もサブカルチャーも 人類が創造してきた文化全般が研究対象。多様な領域から自らのテーマを見つけ、批評的に思考する力と異なる文化や表現に向き合う感性や視点を養います。
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観る、聴く、読みとる「受信力」を身につける 表現力をつけるには、さまざまな表現を受信する力が重要です。物事を多角的に観る力、注意深く聴く力、表現の間や裏にあるものまでを読みとる力を養います。
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書く・語る・創り上げる「発信力」「表現力」を培う 多くの制作や発表の体験を通して「発信力」「表現力」を鍛えます。現役映画監督の指導による映画製作や、舞台演出家を講師に1場面を演じる授業もあります。
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好きなことをどこまでも学問的に探究する 自分の好きなことを学問にします。どんな対象も学問的に探究できるからです。そのために、どのように情報を集め、分析するのか、教員が個別に手引きします。
4年間の学び
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1年次
豊かな知の世界に出会う
少人数制のプロゼミで「大学での学び方」を習得しつつ、さまざまな専門分野の入門科目で視野や関心を広げます。
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2年次
ことばと文化を多角的に考え、テーマを探る
学科基礎科目として『総合文化オムニバス』を開講。さまざまな専門分野の学科教員たちが1 つのテーマのもとに「ことば」や「文化」にまつわる講義を行い、異なる角度から奥深い表現世界へと招待します。その他、多様で独自性に富んだ専門科目を通して、好きなテーマを探っていきましょう。
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3年次
ゼミナールで自分のテーマを追究
学問的関心に応じてゼミナールに所属。教員とも積極的に交流しながら専門性と自分の問いを深めます。共通の興味だけでなく、違いを認め合えるようゼミ生同士の討論も行います。
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4年次
卒業論文・卒業制作で総仕上げ
大学の学びは、自分で問いを立て思索し展開していくもの。卒業論文・卒業制作はその総仕上げです。主体的でオリジナルな営みを行い、自立して考え、成し遂げることで、卒業後の歩みにつながる確かな力を養います。
学生VOICE
城戸 大和 さん 総合文化学科 4年(神奈川県 日々輝学園高等学校 横浜校 卒)
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縦横無尽に学んで多角的な視点が持てる
旺盛な好奇心を持って学び、広がったモノの見方を活かして、卒業後は国語科教員の道に進みます。
とにかく多様なジャンルを横断的に学べることが総合文化学科の特色です。言語や文学のみならず、日本と世界の思想から大衆文化までバラエティー豊かな科目を選択できます。学生も興味の方向性がそれぞれ違うので、話していると予想外の“化学反応”が起きて盛り上がることも多いです。私は国語科教員志望ですが、英語科教員の免許取得もめざせます。将来、生徒の個性や興味に応える引き出しができることはもちろん、職業を問わず人生を豊かにする教養と、物事を一つの見方にとらわれず、広い視野で考える力が身につく学科です。 -
板書計画にこだわり!
板書計画は、私が黒板に書いたときと、生徒がノートに書き取ったとき、それぞれどう見えるか、必ず2種類作ってシミュレーションします。
手書きを習慣に
授業では便利なタブレットをノート代わりにしていますが、日本語をきちんと手書きできる能力は重要だと考えているので、鉛筆もよく使っています。
図書館を積極的に活用
卒業論文は日本語の研究に取り組んでいます。膨大な語彙調査は電子化データで検索しますが、参考文献探しは、専門的な蔵書が充実した和光大の図書・情報館が大変頼りになります。
日本語の変遷がよくわかる一冊
日本語は古代から現代まで、さまざまな時代背景とともに、絶えず移り変わってきました。
卒業生STORY
高校教員
学校法人角川ドワンゴ学園 N/S 高等学校 進路指導戦略部
平間 彩 さん 総合文化学科(2019年卒業)
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一人ひとりが輝きを見せてくれるからこの仕事はやめられない
卒業までに「将来の武器」を見つけてほしい
ネットと通信制高校の制度を活用したN高・S高で教員をしています。現在は、メンター(生徒の学びや進路実現を支援する教育スタッフ)として、生徒や保護者と定期的に面談を実施してサポートしています。生徒たちがこの学校を選んだ理由やめざすことはさまざまで、「卒業さえ出来ればいい」という生徒も少なくありません。
そうした生徒たちにも必ず内に秘めた可能性があります。面談での小さな表情の動きや、芽生えた関心を見逃さず、「将来の武器」を手に入れる学びへと後押しをしていくことがメンターの使命。面談を重ねて少しずつ前向きになっていく生徒の変化を感じられることが私のやりがいです。
学生の身近にいてくれた和光大学の先生方
教員になりたいと思い始めたのは中学時代でした。産休の先生の代替で来ていた英語の先生が、フレンドリーにいろんな話を聞いてくれて、こんな先生になれたらいいなと憧れを抱いたことがきっかけです。
さらに和光大学では、それ以上に先生方とのフランクな交流が待っていました。研究の第一線で活躍する先生方が、授業以外の時間にも惜しみなく学生に付き合って、多くの知識を還元してくださいました。また、自分が何に興味を持ち、何を大切にしたいのかが、先生方に話をする過程で明確になっていったように思います。
生徒の未来につながる選択肢を増やしたい
総合文化学科では中・高の英語科教員の免許を取得しました。それに加え、講義バイキングで心理学を学んだことが、現在、生徒や保護者の方々とのコミュニケーションにとても役立っています。和光大学の大きな特色は科目の選択肢の広さ。シラバスの授業計画には工夫があり、学生が思わず開けてみたくなるような学問の扉がずらりと並んでいました。学びの好奇心を引き出してくれる最良の環境だったと思います。私も生徒たちに、未来を輝かせる選択肢を広げてあげたいですね。
※所属、役職、インタビュー内容は取材当時のものです(2025年3月現在) -
平間さんへの一問一答
01 今の職場を選んだ理由は?
生徒が学びたいことを主体的に学べることに、本来の学校のあり方を感じたからです。
02 これからの夢はありますか?
世界各地にあるディズニーのテーマパークを制覇すること!残すはパリだけです。
研究(卒業論文・卒業制作)テーマ例
- ・『ハリー・ポッター』における英語進行形の意味と用法
- ・通過儀礼としての館山水泳合宿
- ・T·S・エリオットを読む
- ・村上春樹と新海誠の作家性の比較
- ・日中七夕考現学
- ・90年代サブカルの問題点
- ・日本文化における桜の表象史
- ・ヒルコ神話の研究
- ・源氏物語における女性の多重愛について
- ・『ピンポン』における男性同士の絆
- ・あいみょんが織り成す歌詞の比喩表現
取得できる免許・資格
- ・中学校教諭一種(国語)
- ・高等学校教諭一種(国語)
- ・中学校教諭一種(英語)
- ・高等学校教諭一種(英語)
- ・学校図書館司書教諭
- ・図書館司書
- ・博物館学芸員
- ・社会教育主事(社会教育士) ※1
- ・社会福祉主事 ※2
※1:社会教育主事課程を修了することにより「社会教育士(養成課程)」の称号を得ることができます。
※2:厚生労働大臣が指定する科目のうち3つ以上を履修して卒業した場合に取得可能です。
大学認定プログラム
- 和光大学独自のプログラムとして、3つのプログラムがあります。 地域・流域プログラム ジェンダー・スタディーズ・プログラム言語研修プログラム