お知らせ
総合文化学科・酒寄進一先生 翻訳『牡猫ムルの人生観』が出版されます!
2024年11月29日
総合文化学科・酒寄先生が翻訳した、E・T・A・ホフマン著『牡猫ムルの人生観』が2024年11月29日に出版されます。
みなさま、是非お手にとってご覧ください。
牡猫ムルの人生観
猫のムルは生まれたての子猫の時、稀代の知識人にして奇術師アブラハム氏によって、橋の下から拾いあげられ、大切に育てられた。アブラハム氏の家にいるあいだにムルは、氏が書き物をするそば近くに陣取って、読み書きを習得したのだった。そして、自らの人生を回想する原稿を書き始めたが、羽根ペンで書いては、近くにあった一冊の本、『楽長ヨハネス・クライスラーの伝記』のページをちぎり、吸取紙や下敷きとして原稿にはさんだのだった。いざ、原稿を出版する運びとなった折、印刷所が、はさまれた『クライスラー伝』をうっかりそのまま組み込んで印刷してしまったというのが、本書である。つまり、牡猫ムルが自らの人生を語っている文章のそこここに、音楽家クライスラーの伝記が、はさみ込まれているという二重構造の物語(二重小説)なのである。
猫が主人公の動物小説であり、怪奇小説であり、犯罪小説であり恋愛小説でもあるという贅沢なこの物語は、当初は全三巻を予定していたのだが、著者ホフマンの死によって、第二巻で未完のまま終わっている。訳者あとがき=酒寄進一
<東京創元社WEBサイト 書籍紹介ページより>
著者:E・T・A・ホフマン
訳者:酒寄進一
発行:東京創元社
初版:2024年11月29日
定価:3,960円(本体価格:3,600円)
仕様:四六判上製/460ページ
ISBN:978-4-488-01690-6
装画:1855年版の原書カバー(おそらくホフマン自身のデッサンによる)
装幀:柳川貴代
【東京創元社WEBサイト 書籍紹介ページ】
https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488016906