お知らせ
人間科学科・上野俊哉先生が監訳と解説を担当した『アニメ・エコロジー テレビ、アニメーション、ゲームの系譜学』が出版されました
2023年9月4日
人間科学科の上野俊哉先生が監訳と解説を担当した『アニメ・エコロジー テレビ、アニメーション、ゲームの系譜学』が2023年8月末に出版されました。
上野俊哉先生からメッセージが届いています。
トム・ラマール(シカゴ大学教授)の『アニメ・エコロジー:テレビ、アニメーション、ゲームの系譜学』(名古屋大学出版局)の翻訳のお手伝いと、解説文を書きました。
アニメやゲームについて関心をもつ和光大生、あるいは入学を志望する高校生も多いでしょうが、この本はそうした領域を研究する場合に避けて通れない研究書になるでしょう。
ロボットやサイボーグの出てくるアニメのみならず、「名探偵コナン」や「クレヨンしんちゃん」、「ペルソナ4」などを論じ、ポケモン・ショックを認知科学や哲学、精神分析を通して検討していて、なかなか類を見ない仕事になっています。
作品(生産物)の流通、メディアの流れ、という点で、マネジメントや経済の領域にも議論は踏みこんでいます。特に「インフラストラクチャー」(下部構造、土台)の概念を哲学、心理学、社会学、美学など、経済学以外の分野で使っている点は、和光の先生方にも参考になるのではないでしょうか。
現在、シカゴ大で教えるラマール教授は、長くカナダ、モントリオールのマッギル大学でも教え、上野も五年間、冬学期のみ同大で教えていました。そのころ議論になったこと、何気ないおしゃべりなども、どこか反映されている本です。
価格の高い本ですが、枕にしておくにはもったいない、各学科に一冊いかがでしょう?
人間科学科 上野俊哉
アニメ・エコロジー
テレビ、アニメーション、ゲームの系譜学
<内容>名古屋大学出版会WEBサイトより引用
テレビでアニメを見る ――それはどのような経験なのか。「ポケモン・ショック」から現代のメディアミックスまで、視聴者の脳・身体を巻き込み、テレビ、アニメーション、ゲームが動的に接続されるメディア環境についての思考を拓く。『アニメ・マシーン』の著者による、新たな時代の映像論。
トーマス・ラマール 著
上野俊哉 監訳
大﨑晴美 訳
発行:名古屋大学出版会
価格:6,300円(税別)
ISBN 978-4-8158-1128-0
【名古屋大学出版会WEBサイト 書籍紹介ページ】
https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1128-0.html