ハラスメント防止に関する取り組み

ハラスメントおよび性暴力とは?

 相手の人格を無視し、不快な言葉を投げかけたり、不快な行動をとるなど、言葉や行動により、相手に嫌悪感を与えたり、学修、研究、就労に不利益を及ぼし、それらの環境を害する行為をハラスメントといいます。

 不快だなと思ったら、「不快だ」「やめてほしい」の一言を発しましょう。それが難しい時、注意しても相手がやめないときは、信頼できる人やハラスメント相談窓口に相談してください。

 ハラスメント行為の根底には、力関係(パワーをもつ人ともたない人の関係)があります。ハラスメントの加害者にならないために、力関係を意識してください。相手の立場・人格を尊重し、気持ちを気遣うということは、ハラスメントを防ぐことにとどまらず、望ましい人間関係を築くために必要です。

パワー・ハラスメント

組織上の地位や人間関係などの優位性を背景に、適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える行為がパワー・ハラスメントです。

ここで注意しておきたいのは、力関係の優位性にはさまざまな質があることです。優位性とは単に「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識の有無なども含まれています。そのため上司から部下、教員から学生に対してだけではなく、先輩・後輩間や学生・同僚間、さらには部下から上司、非正規雇用労働者から正規雇用労働者、学生から教員に対して行われる行為も含まれます。

アカデミック・ハラスメント

パワーハラスメントのうち、特に教育研究の場における優位性を利用した嫌がらせをアカデミック・ハラスメントと呼んでいます。

教員の度を超えた厳しい指導や、言うとおりにしないと単位を出さない、などの言動が含まれます。

セクシュアル・ハラスメント

その人の意思に反して性的な欲求や関心による、肉体的・精神的に苦痛を与える行為をセクシュアル・ハラスメントといいます。セクシュアル・ハラスメントには、職務上または教育研究上の地位や先輩・後輩関係などを利用して、性的要求をする対価型と、性的な言動によって他者の学修、教育研究、職場環境を悪化させる環境型があります。

性的指向/性自認を理由とするハラスメント

好きになる人の性別(性的指向)や自分がどの性別かという認識(性自認)に関連した嫌がらせや差別的な言動を性的指向/性自認を理由とするハラスメントといいます。

(注)
「性的指向(sexual orientation)」は、性愛の対象が主にどの性別に向かうかを問う概念です。恋愛感情や性的な欲求は、「異性に向かう」「同性に向かう」「様々な性別に向かう」「どの性別にも向かわない」など、人によって異なります。「性自認(gender identity)」は、自分の性別をどのように認識するかを問う概念です。身体の性別(戸籍上の性別)とは異なる性自認を持つ人がいます。

職場における妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント

妊娠・出産を控えた女性、育児中の女性に対する不適切な言動や、男性が育児参加をする権利を侵害する言動などにより、職場環境を害することをマタニティ・ハラスメント/パタニティ・ハラスメントといいます。

また、家族の介護を行う者への不適切な言動をケア・ハラスメントといいます。

妊娠・出産・育児・介護をきっかけに職場においてなされる嫌がらせは、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントと総称されています。

性暴力

セクハラを含む性に対する人権侵害です。同意のない性的行為、デートDVや痴漢、アルコールや薬物を使用したレイプドラッグ等、望まない性的に「嫌だな」と思う行為はすべて性暴力に該当します。性暴力については、男性から女性へ行われるものと思いがちですが、女性から男性への性暴力も起こります。身近な友人や恋人間でも性暴力は起こります。性暴力は犯罪となり得ます。

他に具体例などはガイドラインをご覧ください。

「和光大学ハラスメント防止に関するガイドライン」