子どもとともに歩み、子どもの気持ちを理解して指導できる小学校・幼稚園教諭をめざします。教育学と心理学をしっかりと学べるカリキュラムによって、学校現場のさまざまな問題を解決する能力を養います
子ども教育専修(初等教育課程)の特徴
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心理学を活かした子どもとの関わりを学ぶ 教育学だけでなく、心理学の知識や技法を学ぶことにより、共感性を持って子どもを受け入れながら、教え、導くカウンセリング・マインドを持った教師を育てます。
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和光幼稚園・小学校と連携した現場体験学習 和光学園の幼稚園・小学校の子どもたちと、いろいろな場面で関わります。生活と結びついた興味関心を大切に、実体験を重視した和光の教育からも多くを学びます。
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魅力的な教師をつくる豊かな教養と幅広い知識 社会で生きていく基礎的人間力を育てる共通教養科目と、ジャンルを超えて学べる講義バイキングを通して、豊かな教養と幅広い知識を養った魅力的な教師をめざせます。
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教員免許取得に向けた手厚いサポート体制 資格課程サポートセンターでは、学校現場や教育行政に豊富な知識と経験を持つ教職アドバイザーが常駐し、小学校教員免許や幼稚園教員免許の取得を熱心に支援します。
4年間の学び
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1年次
教師をめざす基礎をつくる
子どもの発達の理論や心理学、教職の導入となる科目を学ぶことで、教師をめざす自覚をもち、教師の仕事をイメージします。また、学校インターンシップを通じて、和光学園の特色ある教育を、映像や資料、小学校教員の特別講義によって学ぶとともに、実際に小学校に行き、授業や行事の見学も行います。
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2年次
3年次小学校の教科の内容と指導法を身につける
各教科の専門知識や教育方法、教材研究を深めます。生徒指導や教育制度を学び、成長・発達の専門職として必要な力を身につけます。
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4年次
教育実習と総仕上げ
4年次に、希望する小学校で『教育実習』を実施。現場を観察・理解し、自ら作成した指導案に基づく実習を行います。後期には『教職・保育実践演習』で丁寧な振り返りとまとめを行い、教師として学び続ける姿勢を獲得します。
CROSS TALK
山田 剛史 さん 心理教育学科 子ども教育専修 3年(神奈川県 桐蔭学園高等学校 卒)
辻 直人 先生 心理教育学科教授(専門:日本教育史、教育学 ほか)※「辻」は一点しんにょうです
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毎週木曜日は「山田先生」になる日
だから継続して通えて子どもの成長がわかる早く学校現場を経験したかった
山田 母校の小学校の特別支援学級で支援員をしています。2年次の5月から通っているので1年半ほどになります。
辻 それは早くから始めましたね。
山田 僕の学年はコロナ禍で1年次の和光小での体験が延期になってしまったので、現場を早く見たくて。1年次のうちに学科の説明会に参加して、2年次になると同時にさっそく小学校に問い合わせました。
辻 特別支援学級は、関心があって希望したのですか?
山田 当初は特にそうではありませんでした。通常級だとアシスタントティーチャーとして入るので研修期間が長いと聞いて、早く始められるほうにしたんです。
辻 始めてみてどうでした?
山田 そうですね。通常級と違って子どもと1対1で関わる時間が長いのでいろいろな発見があります。 -
どんな行動にも必ず理由がある
山田 よく教室を飛び出してしまう子がいたんです。いつも行く場所は決まっているので、担任の先生に『山田先生見てきて』と言われまして。でも最初は近づくと拒否されるばかりで。何度も続いたために、考え方を変えて、その子から少し離れた場所に座ってみました。
辻 何か変化はありましたか?
山田 ちらっとこっちを見て、拒否しなかったんですよ。それでポツポツとその子の好きなアニメの話をしたら、いろいろ返してくれて、どうして教室を飛び出したのかも教えてくれました。
辻 子どもの行動には必ず理由があります。それをどうくみ取るかが教師として大事なことだと思います。上から押さえつけるのではなく、まずは話ができる気持ちにしてあげられたことがよかったですね。
山田 飛び出す理由がわかったので、担任の先生に報告したところ、「飛び出すカード」を作ってくださいました。
辻 どんなものですか?
山田 その子が教室を出たくなったときに、「何時までに、どこへ行くのか」をカードに書いて出ていくルールを決めたのです。今ではそのカードを使うこともなくなり、すっかり成長して通常級で学ぶことが多くなりました。
辻 学校支援ボランティアは毎週継続して通うので、そうした成長がよくわかりますね。
山田 はい。そういう成長に触れると思わず胸が熱くなります。 -
私のチャレンジ!実践的な学びのカタチ
週に1度の『学校支援ボランティア』
子ども教育専修では、学校現場の体験活動として『学校支援ボランティア』が奨励されています。2・3年次は木曜日に学科の授業がなく活動がしやすくなっているので、週に1度継続して通うことができます。申し込みは、学生自身が希望する小学校(公立)や自治体に直接連絡し、体験する内容については受け入れ先の小学校によってさまざまです。
実際に子どもたちと接すると、いろいろな気づきがあり、疑問点や反省点も出てきます。そうした体験を大学の学びにフィードバックし、どうしたら子どもの成長を支えることができるか常に考えるようになりました。また、4年次に『教育実習』に行く予定の小学校でボランティアを行うことで、実習に緊張せず臨めて充実した取り組みができます。

研究(卒業論文)テーマ例
- ・戦前の国定国語教科書に関する研究
- ・児童期における問題行動の外的要因に関する考察
- ・小学校教育におけるADHD児童と教師とのかかわりについて
- ・いじめといじりはどう違うのか
- ・敬語は差別なのか
- ・居場所のある学級づくりとは
- ・子どもたちが多様性を認め合える学級経営
取得できる資格
- ・小学校教諭一種 ※l
- ・幼稚園教諭一種 ※1
- ・学校図書館司書教諭
- ・図書館司書
- ・博物館学芸員
- ・社会教育主事(社会教育士) ※2
- ・社会福祉主事 ※3
- ・児童指導員
※1:小学校教諭一種免許状と幼稚園教諭一種免許状のいずれか、または両方を取褐することが可能です。
※2:社会教育主事課程を修了することにより「社会教育士(養成課程)」の称号を得ることができます。
※3:厚生労働大臣が指定する私目のうち3つ以上を履修して卒業した場合に取得可能です。