お知らせ
総合文化学科・長尾ゼミと経済学科・永石ゼミが第10回全国観光学専攻学生発表会に参加しました
2025年12月2日
2025年11月15日(土)に第10回全国観光学専攻学生発表会が神奈川大学みなとみらいキャンパスで開催され、和光大学からは表現学部総合文化学科の長尾ゼミと経済経営学部経済学科の永石ゼミ、そして神奈川大学、高知県立大学、和歌山大学が参加しました。
永石ゼミは「ツーリストシップ活動によるオーバーツーリズムへの対応 和光大学旅先クイズ会の実践報告」と題して、京都でのフィールドワークから横浜・桜木町駅でのクイズ会までの取り組みを紹介しました。
また、参加者153名のアンケートから「ルールを知っていても守れない背景」や「受け入れ側の姿勢の重要性」が明らかになった点と、観光を持続可能にするには全員が当事者意識を持つことが不可欠だと結論づけました。
発表後には長尾ゼミの学生をはじめ、他大学の先生方や学生から多くの有意義な質問が寄せられ、議論を通じて研究の意義がさらに深められる場となりました。
※ツーリストシップとは、一般社団法人ツーリストシップが提唱した言葉で、旅先の人々へ配慮したり、旅先に貢献しながら、交流を楽しむ姿勢やその行動を指します。
一般社団法人ツーリストシップWebサイト
https://touristship.jp/

翌11月16日には2つのテーマのエクスカーションが実施され、多くの学生が参加しました。
1)黄金町エリアのアートとまちづくり
黄金町エリアマネジメントセンターが運営する高架下Site-Dスタジオとまち歩き
2)日本大通りとみなとみらい
開港記念会館とその周辺
参加した長尾ゼミの学生の感想を紹介します。
現代においては芸術やアートよりも機能性を重視する建築が多いが、黄金町では異なる景観であったことが印象に残った。作品を説明して下さった方々は全員楽しく語っていた。芸術やアートが町や住民に深く根付いている様子を見て私も楽しくなった。卒業論文にも生かせるマインドを学ぶことが出来た。
印象に残ったのは高架下の広場で、普段から子供が遊んでいるとのことだったが、実際に遊ぶ子供たちを見ることができた。子供たちはキックボードを歩道に投げ置いたままスマホを見て歌っていた。かつての悪かった環境が一変し、子供たちが安心して遊べる町に変わったという証拠を見ることができたのはとても大きい。
横浜市開港記念会館を見学し、「建物から歴史を読む」という体験をした。外から眺めていたときには「レトロで立派な建物」という印象しかなかったが、中を歩きながら解説を聞くことで、その場に積み重なってきた時間の厚みを具体的に感じることができた。ステンドグラスや壁画には、芸者や力士、外国人など多様な人びとが登場し、港町横浜のにぎわいや国際性が象徴的に表現されていた。この建物が戦争や震災をくぐり抜け、形を変えつつ使われ続けてきたことを知り、「歴史的建造物」は過去を保存するだけでなく、現在の市民生活の舞台でもあると気づいた。
変わりゆく町の景観(黄金町)
アトリエ見学(黄金町)
和光大学の学部を越えた議論、他大学との交流は学生自身が主体的に学び合いの場として大変有意義で、互いの成果を共有し合うことで観光をはじめとした多様な課題を多角的に考える機会となりました。
開催大学である神奈川大学の皆様に感謝申し上げます。

