お知らせ
卒業生・小野田桂子さんがディレクター・プロデューサーを務めた映像作品のお知らせ
2024年7月24日
文学科卒業生の小野田桂子さんがディレクター・プロデューサーを務めた映像作品について、総合文化学科の遠藤朋之先生からお知らせが届きました!
本学学卒業生、小野田桂子の映像作品について
本学旧文学科卒業生、小野田桂子(英文学の山本和平ゼミ、小関和弘プロゼミ)がディレクター/プロデューサーを務めた映像作品、
『「故郷を生きる」 詩人三人、心の旅。〜吉増剛造・和合亮一・城戸朱理』の
『(1)【震災・石巻】篇』と『(2)【コロナ・故郷】篇』の2篇が、「山形ドキュメンタリー映画祭311 ドキュメンタリーフィルムアーカイヴ」へ収蔵となった。
まずはそのことを、心から寿ぎたい。
吉増剛造、和合亮一、そして城戸朱理が同じ映像に収まっていること自体が、日本の現代詩の世界では奇跡的であるが、それは置いておき、まずは、以下にある映像の概要、そして小野田の経歴を読んで欲しい。
https://www.yidff311docs.jp/?post_type=yidff0311&p=833
そう、小野田は和光で映像を学んでいたのではない。高校では写真部で暗室にこもり、「文学と芸術の両方が同時に学べるから」という理由で和光に入学、和光では山本和平(かずひら、通称「ワッペイ」)先生の指導でオスカー・ワイルドの卒業論文を書き、在学中に芸術学科の授業でシルクスクリーンや絵画の技術を学び、学業以外では、和光出身のミュージシャンとして名高い Original Love の田島貴男、ワタリウム美術館で個展を開くほどのアーティスト・落合多武などと交友、和光ならではの幅広い授業、そして人材と触れることにより、おそらく本人も知らぬ間に、映像アーティスト/写真家としての地歩を在学中に養ってきたのだ。
卒業後、出版社勤務になった小野田は、詩人・城戸朱理と出会う。後にふたりは結ばれ、そこで小野田の才能が一気に開花、略歴にあるような快進撃を続け、あの、山形ドキュメンタリー映画祭のアーカイヴへと収蔵される作品を作るまでになっている。その内容は、吉増剛造、和合亮一、城戸朱理といった錚々たる詩人が登場していることを書けば、どんなにすごい内容になっているか、推して知るべしだ(ちなみに小野田、山本ゼミで鍛えられたのだろう、英語も達者で、城戸朱理の詩の英訳、Names and Rivers のエンドウとの共訳者、ピュリッツァー賞受賞詩人のフォレスト・ガンダーとも、当たり前のように英語で会話する)。
さて、和光生よ、ぜひこの夏、山形に行ってこの作品を観てみろ! そして、いまの和光での学び、そして良き友との交友が、20年後、30年後の君たちを作っていること、忘れるな。小野田桂子の例がそれを証明している。
総合文化学科教員 遠藤朋之