WAKO ACTION

地域のつながりの中で、映像を制作する。

地域のつながりの中で、映像を制作する。

ACTION 6 映像制作

稲葉 真実さん

表現学部 総合文化学科 3年(沖縄県・小禄高等学校卒)

アートイベントのドキュメンタリーを撮影する。

私は、所属する映像研究ゼミの活動として「さがまちバンバン」に参加しました。「さがまちバンバン」は「さがまちコンソーシアム(相模原・町田大学地域コンソーシアム)」に加盟する大学の学生が制作した映像コンテンツを発信する番組です。私たちが選んだテーマは、和光大学芸術学科の学生によるアートプロジェクト「サトヤマアートサンポ」。5人のチームで準備風景、作品の設置作業、作品鑑賞ツアーの様子、出展作家へのインタビューの撮影を行いました。私は撮影と編集を担当。撮影した何時間もの映像を5分に集約するのは予想以上に大変でした。最初に編集した映像は先生に「何を映したいのか、わからない」と指摘されてしまう事態に。悩みに悩んで「作家の気持ちを映す」というコンセプトのもと、作品中心の映像に再編集しました。映像制作におけるコンセプトの大切さを再認識する経験でした。

アートイベントのドキュメンタリーを撮影する

CM制作の難しさとおもしろさを知る。

「さがまちバンバン」の関連で、TV-CM制作プロジェクトにも参加しました。これは、企画からクライアントへの提案、撮影、編集とCM制作の一連の流れを体験できるプロジェクトです。私たちが取り組んだテーマは、相模原市消防局の自転車事故対応のプロセス普及のための啓発動画です。普段は自分が表現したいこと、制作したいことに取り組んでいますが、CMはクライアントの意向やNG表現、撮影場所の指定など、さまざまな前提条件があります。しかも、時間はたった30秒。与えられたルールの中で人の心をつかむ映像をつくらなければいけない難しさを実感しました。一方で、学内では接することのない社会人の方々や他大学の学生とディスカッションしながら制作を進めることができたのはとても良い経験になったと思います。

CM制作の難しさとおもしろさを知る

地域の問題が忘れ去られないように。

私が映像制作を学び始めた出発点は、テレビやYouTubeの番組を見て「どうしたらこんなにおもしろいものが撮れるのか?自分も撮ってみたい」という好奇心でした。「さがまちバンバン」をはじめ、同じくさがまちコンソーシアムのプロジェクト「さがまち学生club」など学外で映像制作に取り組むうちに、地域の問題解決に携わることに興味を持つようになりました。レンズを通して見る地域には、普段は気づかないようなさまざまな問題があることがわかったからです。

現在の社会では、忘れ去られることが当たり前のようになっていると感じます。私は沖縄出身で、小さい時から沖縄の歴史や戦争についての映像を見てきました。しかし東京に出てきたら、私が知っている沖縄のことを誰も知らない。この認知の差、教育の差を映像で埋められないか。それが私のテーマになりました。卒業研究では水俣を題材に映像作品をつくろうと考えています。私自身もまだ水俣を詳しくは知りません。その立場から出発し、水俣の今を見つめ、人々の記憶に残る映像をつくりたいと思います。

▼稲葉さんとプロジェクトメンバーが制作したTV-CM
ねんりんピック かながわ【さがまち学生club】
https://www.youtube.com/watch?v=H9ENWWfR46c
https://www.youtube.com/watch?v=HQPr48S-DRU

第20回統一地方選挙「キミの投票はブキになる【さがまち学生club】
https://www.youtube.com/watch?v=1nOFkuMgGMo(30秒ver.)
https://www.youtube.com/watch?v=6ONbyK4XKxM(15秒ver.)

自転車事故対応プロセス普及啓発動画(そんな格好で大丈夫?篇)【映像研究ゼミ】
https://www.youtube.com/watch?v=E1E0KTIk6A0