地域で生きる人々から、理想の大人が見えてきた。

地域で生きる人々から、理想の大人が見えてきた。

ACTION 4 実践型プロジェクト

上山 哲汰さん

経済経営学部 経営学科 4年(東京都・府中西高等学校卒)

ローカルコミュニティの中へ飛び込む。

神奈川県小田原のゲストハウス「Tipy records inn(ティピー・レコーズ・イン)」が主催する「ティピーのローカルキャンパス」は、“小田原のローカルコミュニティから学び、新規事業や地域課題に取り組む”実践型プロジェクト。新型コロナウィルスの感染拡大の影響で大学がリモート授業中心になる中で、大学生やU25の社会人に、リアルな環境で偶然と出会う場を提供するという趣旨で始まった企画です。期間は半年間で、ゲストハウス「Tipy records inn」に月2回集まり、小田原を拠点に活躍する人々の講義を受けること、また自分たちで企画を立ち上げて実践することが主な活動内容です。私はコロナ禍の中、サークル活動もできず、家に閉じこもることが多かったため、新しい環境に飛び込んでみようとこのプロジェクトに参加しました。

ローカルコミュニティの中へ飛び込む

現場で働く人の声は、説得力が違う。

小田原に通った半年間、干物屋を営む方、アパレルショップを個人経営している方、農家の方、はては小田原市長まで、さまざまな人々の講義を受けました。彼らがどのような思いを抱き、小田原をどのような街にしていきたいと思っているのか。時代の要請を読み解き、どのようなことに気を配り経営をしているのか。どの人の話も現実に働く人の説得力があり、刺激的でした。中でも、農家の方がYouTubeなどのソーシャルメディアを活用して情報発信を行い、ビジネスを展開しているという話にとても興味を持ちました。この講義を参考に、若者向けに小田原をPRする企画を立ち上げ、自分たちが興味を持った小田原の商店や企業の方々をインタビューした内容をSNSで発信しました。一人でも多くの人が小田原を訪れるきっかけになっていたら、うれしく思います。

現場で働く人の声は、説得力が違う

大人になっても、「自由」でいいんだ。

このプロジェクトに参加してよかったことは、今までのように暮らしていたら決して関わることのなかった人々に出会えたことです。大人なのに子どものように無邪気で、魅力的な人々の姿は、私に「もっと自由でいい」「生きる選択肢はたくさんある」と言っているように感じました。

これまでの私は、まず考えてから行動するという傾向があり、時間が経過するうちに選択肢がなくなってしまうということが多々ありました。まず、飛び込んでみる。とりあえず、一歩踏み出してみる。思い切りよく決断し、行動することの大切さを小田原の大人たちが教えてくれた気がします。このプロジェクトを体験してから、自分自身、行動しながら考えるようになり、新たに言語聴覚士をめざすという目標を見つけることもできました。小田原の街で学んだことを自分の未来に生かしていきたいと思います。