社会と学問をつなぐ視点

子どものうれしい顔を見るのが、なによりうれしい。

子どものうれしい顔を見るのが、
なによりうれしい。

野口蒼太さん

現代人間学部 心理教育学科 子ども教育専修保育コース 2年
東京都・大東学園高等学校卒

子どもから笑顔をもらった、ボランティア活動。

地域の児童館でボランティアグループの活動に参加しています。始めてから5年くらいになるでしょうか。児童館にはいろんな子どもたちが遊びにきます。今は家のそばでボール遊びができる場所もそう多くありません。暇を持て余した子どもたちが喜んでくれるような遊びを考えて、イベントを開催することがグループの活動です。例えば「流しそうめんをやろう!」となったら、自分たちで竹を割るところからやりました。本格的な流しそうめんを体験した子どもたちは大喜びで、私たちもその顔を見ることがうれしいのです。高校では福祉コースで学び、将来は子どもに関わる仕事がしたいと思い、保育コースに進学したのは、私にとってとても自然なことでした。

子どもから笑顔をもらった、ボランティア活動。

声にならないSOSに気づけるようになりたい。

保育コースで学び始めましたが、1年次はコロナ禍の影響でほとんどオンライン授業だったので、実習よりも講義が中心になりました。はじめはどうなんだろう?と思いましたが、資料配信、オンラインでのグループワーク、事例や動画を見て意見を交わすなど、オンラインでもさまざまな学び方で、保育の難しさや現実を知りながら知識を吸収することができました。その中でも私のアンテナに引っかかったのが「社会的養護」という授業です。実際にあった事例をもとに、児童虐待について考える内容でした。初めは、自分ができることは少ないのではないかと思うこともありました。ですが、学ぶうちに、子どもが虐待を受けていることにどのように気づくことができるか、そのためにどう行動するかが重要なんだと思うようになっていきました。ボランティアで子どもたちと触れ合う時も、傷がないか、不安定になっていないかを気にかけるようになりました。同時に保護者との付き合い方についても意識的になったように思います。

声にならないSOSに気づけるようになりたい。

遊びは、子どもの体育だと思った。

もうひとつ学びの中で再発見したことは、「遊びは子どもの体育」ということです。遊びは子どもにとって発達を促すもの。だから、子どもは毎日遊ばなくてはいけない。教える立場になると、遊びの種類をたくさん知っていた方がいい。また、ただおもしろがらせればいいわけではなく同時にケガなどがないように、遊びの危険性も理解しておかなくてはいけない。保育の現場で役に立つおもちゃや手遊び、音楽を通して身体を使って表現する方法など、保育者として必要な表現力を養うことが大切だと強く思うようになりました。コロナ禍で児童館に集まることが難しくなった時、子どもたちと話し合い、動画配信をしたこともそんな気持ちがあったからです。子どもたちは未来そのものです。この先、保育を職業にするかどうか、まだはっきりと決められていませんが、子どもや周りの大人に役に立てるような仕事がしたいと思っています。