お知らせ
(4/18-7/7) 身体環境共生学科卒業生 南雲麻衣さんが展覧会「翻訳できない わたしの言葉」に参加します
2024年4月8日
2024年4月18日(木)から7月7日(日)に東京都現代美術館において行われる展覧会「翻訳できない わたしの言葉」に、身体環境共生学科卒業の南雲麻衣さんが参加します。
南雲さんは3歳で失聴し、7歳の時に人工内耳埋め込み手術を受けました。大学に入るまでは音声言語のみで育ち、大学で日本手話に出会ったといいます。
本学卒業後は、パフォーマー、アーティストとして活躍されています。
みなさま、是非ご覧ください。
展覧会「翻訳できない わたしの言葉」
<以下、東京都現代美術館Webサイトから引用>
(★フライヤーPDFはこちら)
言葉や思いをそのまま受けとることから
世界には様々な言語があり、一つの言語の中にも、方言や世代・経験による語彙・文法の違いなど、無数の豊かなバリエーションがあります。話す相手や場に応じて、仲間同士や家族だけで通じる言葉を使ったり、他言語を使ったりと、複数の言葉を使い分ける人もいるでしょう。言葉にしなくても伝わる思いもあります。それらはすべて、個人の中にこれまで蓄積されてきた経験の総体から生まれる「わたしの言葉」です。他言語を学ぶことでその言語を生み出した人々の文化や歴史に触れるように、誰かのことを知ることは、その人の「わたしの言葉」を、別の言葉に置き換えることなくそのまま受けとろうとすることから始まるのではないでしょうか。
この展覧会では、ユニ・ホン・シャープ、マユンキキ、南雲麻衣、新井英夫、金仁淑の5人のアーティストの作品を紹介します。彼らの作品は、みんなが同じ言語を話しているようにみえる社会に、異なる言語があることや、同じ言語の中にある違いに、解像度をあげ目を凝らそうとするものです。第一言語ではない言葉の発音がうまくできない様子を表現した作品や、最初に習得した言語の他に本来なら得られたかもしれない言語がある状況について語る作品、言葉が通じない相手の目をじっと見つめる作品、そして小さい声を聞き逃さないように耳を澄ませる体験などを通して、この展覧会では、鑑賞者一人ひとりが自分とは異なる誰かの「わたしの言葉」、そして自分自身の「わたしの言葉」を大切に思う機会を提示したいと思います。
会期
2024年4月18日(木)~7月7日(日)
休館日
月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日、5月7日
開館時間
10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般1,400 円(1,120円) / 大学生・専門学校生・65 歳以上1,000円(800円) / 中高生600円(480円) / 小学生以下無料
会場
東京都現代美術館 企画展示室1階
詳細は、東京都現代美術館Webサイトからご確認ください。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mywords/
南雲麻衣|Mai Nagumo
南雲麻衣は3歳半で失聴し7歳で人工内耳適応手術を受け、音声日本語を母語として育ちました。大学生になって手話(視覚言語)と出会い、今は日本手話を第一言語とするろう者としてのアイデンティティを獲得しています。「複数の言語を持つと、本当に帰属しているのはどちらなのかを常に問われていると感じる。」と南雲はいいます。音声言語と視覚言語を二項対立として考えるのではなく、そのあわいで揺れながら選択をし続けることは、単一言語主義へのささやかな抵抗の実践なのです。本展では、彼女の言語獲得や言葉との付き合い方を描く映像インスタレーション《母語の外で旅をする》(仮)(撮影・編集:今井ミカ)を展示します。
ダンサー、パフォーマー/神奈川県生まれ。幼少時からモダンダンスを学び、現在は手話を活かしたパフォーマンスや演劇など、身体表現全般に活動を広げる。カンパニーデラシネラ「鑑賞者」出演(2013年)、百瀬文《Social Dance》出演(2019年)など。音声言語と視覚言語を用いた複数言語の「ゆらぎ」をテーマにし、当事者自身が持つ身体感覚を「媒介」に、各分野のアーティストとともに作品を生み出している。また、言葉を超えた感覚を共有し合うワークショップも行っている。
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身体環境共生学科卒業生 南雲麻衣さんがNHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』に出演!インタビューが『ニュースおはよう日本』で放送されました!(2023年12月20日)
https://www.wako.ac.jp/news/2023/12/-nhk.html