飛行機
                   1911.6.27.TOKYO
石川啄木


見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。

給仕づとめの少年が
たまに非番の日曜日、
肺病やみの母とたった二人の家にゐて、
ひとりせっせとリイダアの独学をする眼の疲れ・・・

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。