授業風景 |  2020/03/31


 「フィールドで学ぶ(国外)」の授業の一環で、20199月初旬から
14日間の日程で、ヨーロッパでのフィールドワークを実施しました。
滞在したのは、ベルギーのブリュッセル、フランスのパリとストラス
ブールで、参加した学生は、1年生7名、2年生4名、そして4年生1名の
12名でした。

 今年度のフィールドワークでは、「戦争の歴史とヨーロッパ統合を
考える」をテーマとして掲げ、事前学習では①ヨーロッパにおける
世界大戦を中心とした「戦争の歴史」について調べる班、そして
②「ヨーロッパ統合」の過程とEUの仕組みや課題について調べる班に
分かれて準備をしました。

 現地では、世界大戦の際のさまざまな出来事の舞台となった場所を
訪ね、そうした歴史を記録・記憶し、継承する記念館も見学しました。
また、ヨーロッパ統合の過程、そしてEUの現状と課題について、
知見を深めてきました。

☆パリとその近郊

 
(左) シャンゼリゼ通り 凱旋門に向かって移動中
(右) 凱旋門にある無名戦士の墓 (第一次世界大戦)

  
▲ヴェルサイユ宮殿 鏡の間
1871年のドイツ帝国の成立宣言や第一次世界大戦の講和条約の調印が行われた


 
▲1942年にフランス警察がユダヤ人を大量に検挙したヴェルディヴ事件で
犠牲になった子供たちの記念碑。名前と年齢が記されている。

 
☆シルメック [アルザス]


▲ナッツヴァイラー強制収容所跡


☆ブリュッセル

 
(左) ブリュッセル 欧州議会の議場
(右) Parlamentarium  EUについてマルチメディアを使って紹介


 
(左) 欧州理事会・EU理事会の本拠地「ヨーロッパ・ビル」内の記者会見場 
(右) 欧州歴史館 (House of European History


☆ストラスブール 
 
(左)  欧州議会の本会議を傍聴
(右) トラムで国境を越え、ドイツの隣町ケールへ


 
(左) ストラスブールとケールを結ぶ「ヨーロッパ橋」で国境を跨いで立つ
(右) 橋の中央にある国境を示すプレート 左のDがドイツ、右のFがフランス



▲ストラスブール大学日本学科の大学院生と交流  


 滞在中はさまざまな出来事にも直面しました。例えば、パリでは
大規模ストライキで公共交通機関が大幅に乱れたため、移動するのに
苦労した日もありましたが、それもまた良い経験になりました。
 電車に乗ったり、買い物をしたり、ただ街を歩いたりするなかでも、
さまざまな気づきがあったと思います。非日常のなかで、常にどこか
緊張しながら過ごした日々でしたが、多くのことを吸収することが
できたフィールドワークとなりました。  


中力 えり(和光大学 現代社会学科)

教員の活動 |  2020/03/30

 こんにちは。現代社会学科の馬場淳です。今日は、2019年度の研究活動を簡単に振り返ってみたいと思います。基本的にこれまでと同じパターンなので、なるべくかぶらないようにします!
 まずは前期は、5月の日本法社会学会(千葉大)で研究発表(「法人類学と存在論――法文書をめぐるエージェンシーとコミュニケーション」、内容は後述する杉島敬志(編)『コミュニケーション的存在論の人類学』の拙論を参照のこと)を行い、6月の文化人類学会(東北大)に参加しました。ペーパーレス化の時代を感じます(^^)/

 夏休みに入ると、8月6日から22日まで、去年と同様、ケニアのメル社会を訪れました。ケニア科研の最終年度として、英語論文Ontology of Photography among Tigania Meruを仕上げるための最後のフォローアップ調査です(最終的に完成したのは2月末だったけど……)。
 8月は結婚式(スワヒリ語でアルーシ)が多く、地元のカメラマンの稼ぎ時。彼らこそ、村の写真文化を支えてきた人々でした。しかし今回の結婚式では、彼らの姿を見ませんでした。主催者が金持ち過ぎて、プロを雇ってしまい、素人カメラマンの出る幕がなかったのです。ちょっとかわいそう……

▲撮影だけではなく、結婚指輪も届けるドローン

 金持ちの結婚式で驚いたのは、ドローンの活用でした! 田舎の結婚式でドローンをみるとは・・・これは初めてでした。さすがプロの撮影集団!! これじゃ、地元の素人カメラマンは勝てないよ( 一一)……と思っていたら、ドローンで結婚指輪を届けるという粋な演出にさらに驚いてしまった!(爆笑) 教会のなかでブンブンとドローン飛ばして、神父さんは……普通に対応していました(笑)
 ところで、8月は学校も長期休暇に入るので、実家を離れた高校生や大学生たちが帰ってきます。ホストファミリーの家も例外ではありません。娘たち(=女子高生たち)が夜遅くまでおしゃべりしたり、笑ったり、歌ったり・・・それにママも便乗して、とにかくもう賑やか!!

 その一方で、ホストファミリーの屋敷地で一緒に暮らしていたの兄と妻子が屋敷地から追い出されていました(汗)。少し離れたところに暮しているというので、挨拶しに行ってみた。理由は聞かないでください……((+_+))  

▲一番右は僕の調査助手

 ケニアの次は、長野県小川村へ。期間は8月25日〜28日。

▲今年度の小川村FWメンバー

 学生6人に加え、地域流域フォーラムのスタッフ・齊藤さんも途中参加。教員は、堂前先生(全日程)、僕(前半)、加藤巌先生(後半)。紅一点は、現代社会学科の中野夢菜さん。今回で2度目の小川村FW参加で、移住者に関する継続調査をしました(^_-)-☆
 これまでと大きく違うのは、FWの拠点。今年は、丸田勉さんが営む「ビオトープ」にお世話になりました。


▲ビオトープ
 たっくさん、サーヴィスしてもらいました(^^♪

 2018年12月、僕は小川村の地域再生に関する論文「ずくの継承者たち――長野県小川村における自己効力感の歴史的意義」(『日本健康学会誌』第84巻第6号)を書きましたが、次なるテーマは……今のところ秘密ですが……この洞窟と間接的に関わります。


▲300年以上前に木食山居上人が住んでいたと言われる薬師洞窟



▲村民自家製(村越邦江さん)の「しそジュース」と「野沢菜油」(写真:左)
▲はじめて学生を鬼無里の木彫人・高橋敬造さんに紹介しました(写真:右)
 高橋さんの話には、学生たちもいろいろ考えさせられたようです。

 9月に入ると、3日から5日までゼミ合宿(伊豆高原)へ。これは別の記事で書いているので、ここでは省略します。

 夏休み最後のFWは、八丈島(9月10日〜11日)。
 篠原涼子出演の『今日も嫌がらせ弁当』(監督:塚本連平、原作:Kaori(ttkk))のロケ地です。
 僕にとってははじめての八丈島で、フィールドワークの可能性を探る査察的な弾丸トラベル。実はこの前日、台風15号で関東圏は大混乱でした。幸いにも、出発当日は快晴、飛行機も予定通り飛び、無事に八丈島につきました。

▲夏の終わりを感じさせない灼熱の太陽・・・とにかく暑かった!
 見つめる先は、八丈小島と溶岩が作り出した絶景「南原千畳岩海岸」。

 直行便のある八丈島には、観光スポットが整備され、それに応じた多くのパンフレットが用意されている。

▲島内で見られる動植物をここで確認することができる(八丈支庁にて)


▲宿泊先の八丈ビューホテルから夕陽に沈む三原山と八重根地区

 こうして、あっという間に夏が終わったのでした。
 疲れに加え、急に冷え込んだこともあり、後期がはじまる頃に少し体調を崩してしまいました(←何やってんだよ!って言いたくなりますね)

 10月は、国立民族学博物館・共同研究「心配と係り合いの人類学」(代表者:西真如)で研究発表
 →「逃走する男」をめぐるケアの生態学

 ついでに、民博の特別展『驚異と怪異』を見学してきました。すっごい人! 展示は興味深く充実した内容で、しかも見学ルートの最後には「ファイナルファンタジー」まで登場したこともあり、テンションMAXになりました!これだけ人が集まるのも納得(^_-)-☆

 12月は、(上とは別の、すでに研究期間が終了した)国立民族学博物館・共同研究「エージェンシーの定立と作用」(代表者:杉島敬志)の成果本が出版されました。

▲杉島敬志(編)『コミュニケーション的存在論の人類学』臨川書店。

 年明けて1月に、パプアニューギニア・マヌス島へ弾丸調査をしてきました。これまでのフォローアップ調査(DVシェルターが機能不全になっていたのには愕然とした)、裁判所の新たな統計資料の入手、そして後述する科研報告書の確認(現地語のチェックや写真掲載の諾否など)が主な目的です。

 このシーズンは、現地語でアハイの季節(北西季節風により海が荒れる雨季)。写真ではよくわからないかもしれませんが、レインコートを着ているように、一度ボートに乗ると、ずぶ濡れになります。毎日のように激しい雨が降って(スコールじゃない)、土地もぬかるみ、あまり行きたくない季節なんですが、メリットはクリスマス・ニューイヤー休暇で普段、島外にいる人々が帰ってきていること。それゆえ、情報量がかなり多い。
 (今から思えば)新型コロナの影響で来年度はFWに行けない可能性が高いので、この時期に行って正解だったように思います。もっといたいところですが、帰らねばなりません。ホストファミリーのパパが糖尿病でかなり苦しんでいて、彼を州都の病院まで送り届けて……島を後にしました。「パパ、待ってて。またすぐに帰ってくるから!」

▲心配そうに見つめるのはママ・エウィ(ロレンガウ病院にて)

▲APECハウス(ポートモレスビー)
 
 2018年11月に開催されたAPEC=アジア太平洋経済協力閣僚会議を機に、ポートモレスビー(首都)はさらに発展。その度合いは、ますます村とかけ離れていきます。写真のAPECハウスはエラ・ビーチ(Era beach)に建立されましたが、白砂を海外からもってきて整備したビーチは見違えるほど変わっていました。

 2月は、再び大阪へ。ドーンセンターで、APP設立20周年記念シンポジウムに参加し、夜は中央公会堂前で行われたフラワーデモに参加。3月で一応終わる予定ですが、「以後も続けていきたい」とのことです。

▲大阪市中央公会堂

(これは研究活動ではありませんが)3月上旬には国際交流センターのパンフレットも仕上がり、2年間務めてきたセンター長の仕事を実質的に終えました。現物は、和光大学A棟3階の学生支援室でもらってください(もちろん、タダです) ^^) _~~


 そして3月末、4年間やってきたニューギニア科研の報告書(英文)が完成し、2019年度が終わりました。

▲Protecting Family in Contemporary Papua New Guinea: An Ethnographic Study of Legal Impact on Manus Islanders

こうして、2019年度は、ここ数年間やってきた成果が目に見えるかたちで現れた一年となりました。
2020年度は(少し疲れたこともあり)アウトプットよりもインプットに重点を置きたいと思います。

馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

ごあいさつ |  2020/03/28

今年3月をもって、ユ・ヒョヂョン先生(和光大学現代人間学部現代社会学科教授)が退職されました。現代社会学科としては、30年にわたって和光大学で教育と研究にご尽力されてきたユ先生のご退職に際して、「退職記念文集」の刊行を企画しました。



本文集には、親交の深い(元・現)教職員と元ゼミ生の計29人からご寄稿いただきました。その内容は、ユ先生の研究成果とその意義から、和光大学での教員生活、ユ先生に関わる思い出(ゼミ、講義、卒論に関わるエピソード、印象的な出来事や発言など)、そして寄稿者ご自身の近況まで、多岐にわたります。

また巻末には、ユ先生がかつてご執筆されたエッセイ「ターズィを求めて」(2000年)を再録しています。多くの業績のなかからこのエッセイをお選びになった経緯については、エッセイに続く「再録にあたって」をご覧いただければと思います。

この文集によって、ユ先生のお考えや人柄、そして和光大学での貢献や足跡が少しでも伝わることを願っています。

最後に、改めて、30年間のご勤続、本当にお疲れ様でした! >ユ先生


▲退職祝いにて(2020年2月28日)

馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

授業風景 |  2020/03/28

プロゼミでは、前期に大学生活で学ぶための基礎的なスキルを学んだあと、後期では具体的なテーマを設定し、ディベートを行ったり、調べ学習を行い、ミニフィールドワーク(現場体験学習)に出かけることになっています。そして最後に、プロゼミ合同発表会で後期の学習の成果を発表してもらうことになっています。

 今年度の各クラスのテーマは、以下のとおりでした。
 ・日本の政党をつかむ(担当:米田先生)
 ・犯罪と裁判のリアリティ(担当:小野先生)
 ・現代の選挙権(担当:佐伯先生)


▲ニュースパークにて(米田先生のクラス)


▲個人発表の様子(小野先生のクラス)
 ミニフィールドワークは東京地方裁判所に行き、裁判の様子を見学しました。


▲市川房枝記念会女性と政治センターにて講義を受ける学生たち(佐伯先生のクラス)

 今年度のプロゼミ合同発表会は2020年1月8日(水)の5限に開催され、各クラスから興味深い報告がなされました。担当についていない教員も学生たちの1年間の成長の跡が感じられるひとときでした。また、学生たちにとっても、クラスの違う同級生が半年間どのようなことに取り組んだのかを知るよい機会になったはずです。これが、学生間での切磋琢磨につながっていくことを願っています。


▲プロゼミ意見交換会

 そして、なんと今年度は、発表会の後に意見交流会を開催しました(写真:上)。これは初の試みです。
 実に、(クラス以外の)教員や同級生で話し合う機会は、新入生交流会(4月上旬)を除いて、ありません。今回、現代社会学科の全教員と1年生全員が一年間を振り返るとともに、遠くなりがちな学生と教員の距離を縮める機会をつくりました。これは、今後の大学生活にも活かされることでしょう。もちろんそれは、教員についても言えることで、学生たちの(本音とまではいえないかもしれないが)普段なかなか聞けない話(後期でつまづいたこと、これからの不安、大学・教員への要望など)は、今後の指導に活かされることでしょう。

 おまけとなりますが(前期アップできなかったので)、プロゼミ関連で一つ報告を追加しておきます。昨今の大学の潮流ではあり、他学科ではすでに導入済ですが、遅まきながら現代社会学科においても初年次からのキャリア教育を意識的に取り入れていく必要性を感じています。大学卒業後を見越して、計画的かつ有意義に4年間を過ごしてもらいたい……そんな思いから、前期のプロゼミではキャリア支援室の職員さんと連携して、初年次キャリア教育を組み入れてみました(写真:下)。来年度は、すべてのプロゼミ(前期)にも入れていきたいと思います。


▲キャリア意識を高める学生たち(前期プロゼミ/担当:馬場)

馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

授業風景 |  2020/03/28

2018年度のフィールドワーク実習は、沖縄に行ってきました(ユ・ヒョヂョン先生担当)。

報告が遅くなりましたが、すでにFW報告書『沖縄を、そして沖縄から日本と世界を考える』ができています!興味のある方はぜひ手に取ってみてください。




 馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

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