授業風景 |  2017/04/26

北海道・夕張フィールドワークに出かけた学生たちに、
「若者たちが見たイチ押しの夕張」を挙げてもらいました。
財政破綻だけじゃない、ここが素敵な夕張、をご覧ください。

北海道夕張市を知っていますか。2006年に財政破綻を表明、2007年、財政再建団体となり、その後の法改正で日本初の「財政再生団体」となるなど、財政破綻都市として知られるようになった自治体です。夕張市は約20年かけて借金を返すことを迫られ、2026年度まで、住民の税金の多くが借金の返済に充てられることになりました。夕張市のホームページを見ると、完済まであといくら借金が残っているか、を秒単位で刻んでいく「借金時計」が出てきます。

2016年度のフィールドワークは、同年で破綻10年目を迎えた同市に足を運ぶことでその原因を考え、また財政破綻が地域に何をもたらすのかを知りたいと企画されました。出かけてみてわかったことは、必ずしも住民が「税金を無駄遣い」したために財政が破綻したわけではない、という事実でした。1960年代、夕張の暮らしを支えてきた炭鉱という産業の柱が、「石炭から石油へ」のエネルギー革命によって失われました。代わりの産業をつくろうと、行政も住民もさまざまに努力を重ねてきましたが、国が旗を振った観光産業への転換政策に前のめりになったことから財政が破綻し、そのツケを住民が負担して借金を返済するよう国から求められた結果、新しいことを起こす公的な資金が足りない状態が続きました。もちろん、炭鉱という大産業があった時代の発想からの脱皮が、うまくいかなかったこともありました。調べていくうちに、政策の失敗のツケを、延々と住民の負わせることでいいのか、という疑問も、学生たちから出てきました。

そんな夕張が、破たんから11年たった2017年3月、借金を返していくだけの従来の財政再生計画を変更して地域再生事業に乗り出し、政府も「地域立て直し」のモデルケースと新しく位置付けて11・9億円を補助することになりました。新しい夕張市への一歩を前に、参加学生たちも、フィールドワークでお世話になったお礼に市の人々のお役に立ちたいと、「財政破綻だけじゃない、ここが素敵な夕張」として、若者たちお奨めの夕張を一人ひとつずつ挙げてみることにしました。

以下に掲げたのが、そんな「若者たちのイチ押しの夕張」です。

和光大学のみなさんも、参加学生たちの情報を参考に、ぜひ夕張に、一度足を運んでみてください。

(現代社会学科 竹信三恵子)

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①廃校を利用したビニール栽培(若林一輝)

 私の一押しは、廃校を利用した、ビニール栽培です。夕張では財政破綻に伴って多くの学校が廃止されましたが、その設備を壊さずにほかの施設として利用する活動があります。ビニール栽培はその活動の一つです。ビニール栽培は体育館を利用して行われていました。見た目は普通の小学校とかわりませんが、廊下から体育館に入ると突然巨大なビニールハウスが現れることが強く印象に残っています。お金がない中で、施設を再利用するという取り組みは画期的だと思います。ビニール栽培だけでなく宿泊施設としての利用など、応用の幅が広いので期待できるからです。こういった今あるものを生かした取り組みが地域を盛り上げるきっかけになると思います。

◆廃校の中のビニールハウス


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②なんといっても夕張メロン(菅野遥奈)

 私がイチオシするのは夕張メロンです。今まで食べたメロンの中で一番美味しいと私は思っています。夕張メロンは他のメロンよりも香りがいいので口に入れた瞬間、香りが広がるのがたまらなく美味しいです。
 なぜこんなに美味しいかは作っている農家さんの職人技にあると思いました。夕張メロンは天候に左右されやすいため、雪がたくさん降る夕張ではメロンを凍らせないためにボイラーを使って土を温めているそうです。夜はずっとボイラーを付けているので結構お金がかかるので大変だと農家の人は言っていました。さらに夕張メロンは鮮度がとても大事なので朝には収穫し、昼には配送しなければならないそうです。少しでも熟してしまうと商品としては出せなくなり、加工品として使われるので、見分ける力をすばやさも必要でまさに職人技だと思いました。
 私は夕張メロンが旬ではない時期に行ったのですが、2回も食べられるという幸運でした。そして、身近なスーパーで売っている夕張メロンとは違って、現地で食べた夕張メロンはとても新鮮で甘かったです。ぜひ現地で夕張メロン食べてみてください。

◆メロン


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③廃墟となった遊園地の魅力(石井健太)

 私がオススメするのは、錦沢遊園地です。すでに廃業していて遊ぶことはできないが、廃墟になった遊園地を見られる。途中でコースが途切れているウォータースライダー、少しさびたSL館など当時から存在する物を見ることができる。逆にジェットコースターのレールを支える柱の基盤だけが残っていたりと、なくなってしまった物もある。さらに、遊園地から見える位置に炭鉱の入り口があり、石炭で栄えた夕張ならではだなと感じた。本来、楽しい気持ちにしてくれる遊園地が、廃墟になるとむなしい気持ちになった。普通の遊園地では味わえない気持ちになれるのは、錦沢遊園地(跡地)だけだ。

◆草におおわれた遊園地のウォーターシュート


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④自然の中で遊べる保育園(中村翔太朗)

 私の夕張の一押しは保育園です。夕張市内での保育園の数はわずか3つしかありません。ですが、夕張の保育園にも都会の保育園より勝る部分もあると考えます。それは環境です。都会にはなんでもあります。おもちゃも豊富にあれば、そとで遊ぶための広いグラウンド、滑り台などの遊具などもどこの保育園や幼稚園にも当たり前のようにおいてあります。ですが、夕張にそれらは不足しています。お金がないからです。夕張にはなにもありません。だからこそ夕張はあるものを活かして子育てをしています。代表的な例をあげると山や森などの自然です。都会の保育園にいくら広いグラウンドがあるといっても所詮砂やコンクリートの床です。それにくらべて夕張は遊ぶグラウンドがないため山や森に入って遊びます。小さいうちから自然の中で成長できるというのは都会ではできない良い経験だとおもいます。なので私は子育てをするならばこういう環境でのびのびと成長できるところがいいのではないかと考え夕張の保育園を一押しします。

◆保育園を見学する参加者たち


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⑤心温まる図書スペース(朝岡杏菜)

 私の一押しの夕張は市内にただ一つある図書館です。私は子供の頃から自分の町の図書館や学校の図書館をよく利用しており、どこか心が落ち着く場所でした。そんな図書館が夕張には一つしかないということで、悲しくもあるのですが、それがむしろプラスの働きをしているのかもしれないと訪れたときに感じました。アットホームな環境であって、とても心温まる雰囲気がしました。夕張の図書館は(事実上は図書館ではなく図書スペース)移転してから割と住宅地に近いエリアにおかれたため、小学校からも近く老若男女問わず利用者は訪れているそうです。私は図書館の雰囲気にも、もちろん魅力を感じましたが、何よりもその図書館を運営していらっしゃる平井さんの柔らかな人柄もここの図書館の魅力の一つといえそうです。中はこんなことを言ってはなんですが、本当に手狭で小学校の図書室のようなところであると感じました。ですが、小さい子供たちに読み聞かせを行えるスペースや、こどもたちが読書や自習できるようなスペースなどがありとても快適なように思えました。また、夕張の歴史書などを置いてあるスペースもあり、市民の必要最低限の知的データベースとしての活用もできる環境でもありました。読売新聞社からの寄贈で真新しい文庫本も、また寄贈でまかなえない文の新聞や雑誌類は市民方々からの寄贈で成りたっているとおっしゃられていました。そう考えると本当に市民のための市民による図書館であるなと思いました。私の地元の図書館とは違った温かさがありました。

◆図書館


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⑥町おこしへ再起、石炭博物館(田崎花梨)

 フィールドワークの2日目、石炭博物館に訪問しました。夕張市が炭坑から観光事業に転換する際に出来た箱ものという認識が強く、期待はしていませんでした。しかし今、この博物館を再帰させ、地域の町おこしに役立てようとする工事が行われています。坑道の修繕には現役や元炭坑夫さんらが携わり、当時の炭坑をより感じるいい展示になるとおっしゃっていました。日本の戦後の成長期を支えた石炭の歴史と、夕張の炭坑夫の生活感溢れる貴重な資料を見ることが出来る、唯一無二の博物館になることを願って、私のイチオシとさせて頂きます。

◆石炭博物館


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⑦夕張の歩み、ズリ山で体感(芳賀萌黄)

 夕張には登れるズリ山があります。
 ズリ山というのは炭坑で出た工業廃棄物、つまり石炭くずを積み上げた山のことです。と言うと、あっても3mくらいの高さのものを想像するでしょう。しかし実際は、それこそ「山」という様相で、高いもので60mほどもあります。夕張にはこのズリ山がいたる所にあり、緑の山々の中に黒い影が混じっているのです。
 夕張市清水沢地区の最も高いズリ山には階段が付けられていて、登ることができるようになっています。細い丸太で作られた階段はしっかりしていますが、下をのぞくと結構高く、ズリ山からずり落ちるかも……なんて冗談のようなスリルが味わえます。足下にはくず石炭がごろごろと転がっていて、所々花が咲いていました。10分ほどで登りきれますが、道が細く急なので登りきった達成感が得られます。
 山頂からは清水沢の景色が一望できます。市営住宅や火力発電所跡、よく見ると坑口なんかも見えたりして、炭坑の歴史を眺めることができるのです。
 ズリ山はそれ自体が炭鉱の町としての夕張市の大切な遺産です。石炭博物館や炭坑巡りをして炭坑の歴史を学んだ後には、ぜひズリ山に登って、その足で夕張の歩みを体感してみてください。

◆ズリ山から見える炭鉱住宅の屋根


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⑧ぜひ足運んで、「ぱれっとふぁーむ」(小関沙織)

 私のイチオシ夕張は「一般社団法人 ぱれっとふぁーむ」だ。
 ぱれっとふぁーむは、身体障害者の就労支援の活動を夕張市内の中学校で行っている団体。「できることも、できないことも個性の力」をテーマに、精神障害と知的障害を持つ職員12名とスタッフ3名で活動している。
 木の端材を使って作られたフクロウの置物や、丁寧で美しい切り絵、木を何度もヤスリで削って作られた精巧なバットやマグカップ。ここにあるものはすべてぱれっとふぁーむの方々の手づくりだという。とても私にはまねできない細やかな作品だった。
 そして、代表理事を務める長谷地孝一さんのお話がとても面白く勉強になった。
 夕張に来た際には是非ぱれっとふぁーむに足を運んでいただきたい。

◆ぱれっとふぁーむの長谷地孝一さん


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⑨火力発電所、廃墟ファンにはたまらない(伏見和将)

 私の一押しの夕張は、夕張市の旧清水沢火力発電所である。この建物は夕張隆盛期に北炭(北海道炭礦汽船株式会社)が夕張市に建設した火力発電所である。現在は所有者である東亜建材工業が炭坑の記憶を思い出す目的として、「清水沢アートプラント」として一般公開されている。この跡地は廃墟ファンにはたまらない、また「生きている街」で暮らす我々の童心を刺激する場所なのだ。
 建物内はコンクリートむき出しで、発電所が使われていた頃の息遣いを感じさせる。また、所々風化などによって破壊されている場所があり、「廃墟」としての良さが滲み出ている。「ここで何があったのだろう」「この場所でどんな人間模様が繰り広げられたのだろう」と思いを馳せることができる。今は使われていないからこそ、その場所に眠る人々の「思い」が我々の心に響く。そんな場所が、夕張には残っているのだ。

◆廃墟となった火力発電所


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⑩また会いたい夕張の人たち(川村楓)

 私の夕張の一押しは、夕張市民です。初めて夕張を訪れた私たちに、夕張の魅力をたくさん教えてくれました。先生が事前にアポを取って話をしてくれた人たちは、わかりやすいようにレジュメやパワーポイントをつくってくれたり、施設や廃墟を詳しく案内してくれました。通りかかった人やお店の人も親切でした。私は虫刺されがひどかったのですが、宿舎の人がお薬をくれました。とてもあたたかな気持ちになりました。また訪れたいと私が思ったのは、夕張メロンでも、かっこいい廃墟があるからでもなく、夕張の人たちにまた会いたいと思ったからです。ある場所を紹介するとき、特産物やご当地グルメ、観光施設に光を当ててしまいがちですが、それらをつくったのは、そこに生きる人たちなのだと知りました。

◆夕張の若者たちとの交流会


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イベント |  2017/04/17

▽入学登録 (2017. 4. 5)

 

 


▽ 新入生オリエンテーション 1日目 (2017. 4. 6)

 
カリキュラムの説明                   図書・情報館オリエンテーション


▽ 新入生オリエンテーション 2日目 (2017. 4. 7)

 
履修相談会                         今年からWebでシラバスを確認


▽ 在学生オリエンテーション (2017. 4. 7)

 



中力 えり (和光大学 現代社会学科)

イベント |  2017/04/03

今年度のフィールドワークの行先は、西太平洋のパラオ共和国です。
ダイバーなら、知る人ぞ知る海の楽園パラオ。
でも、本格的なダイビングをしなくても、海はすぐそこ。試しに、地元の人の憩いの場、ロングアイランド公園に行ってみましょう。


フィリピン系家族に勧められるまま入ってみたら・・・


こんな世界を身近かつ手軽に(水中メガネ一つで)体験できます。
さすがパラオ!
この海の世界パラオで今年度は伝統文化、歴史(太平洋戦争)、観光をキーワードに、フィールドワークをしてみたいと思います。

まず、サンゴ礁の保全と観光
パラオは、どのように相反する二つの事柄(観光と海の保全)を両立させているのでしょうか?
フィールドワークでは、国際サンゴ礁センターで、サンゴ礁の現状とそれに対する現地の取り組みや研究動向についてお話を伺う予定です。

次に、伝統文化

▲ベラウ国立博物館のア・バイ

フィールドワークでは、国立博物館のほか、バベルダオブ島のア・バイ(集会所)やストーンモノリスなどを見学し、神話的時代と現代のつながりについて学びたいと思います。

最後のテーマは、歴史(とくに太平洋戦争)
パラオのいたるところに戦跡があります。
コロールには南洋庁が置かれていたこともあり、街歩きをしているだけで戦跡が目に飛び込んできます。フィールドワークでは、シーカヤックを使って海に沈んだゼロ戦や洞窟の格納庫(写真)などを見たり、玉砕の島ペリリュー島にも足を運びます。

▲九五式軽戦車(ペリリュー島)

伝統文化と戦争も、観光と結びついています。
パラオはいかにこれらを観光資源化しているのか、そしてそこからこぼれ落ちてしまうものとは何か・・・
現場に行き、現地の人々の声に耳を傾けることで、観光パッケージには入っていないものもたくさん見えてくるでしょう。そこから、パラオの今日の姿を浮き彫りにしてみたいと思うわけです。

ということで、
海と島の生活文化に興味のある人、
太平洋戦争に興味のある人、
そして、観光(学)に興味のある人、
大歓迎です。

前期「フィールドワークを学ぶ」では、文献を通して、パラオの歴史や文化、観光学の基礎について学びます。その事前学習を踏まえて、9月上旬から中旬にかけて、フィールドワークを行います。後期「フィールドで学ぶ」では、フィールドワークの成果を最終報告書にまとめていきます。9月のフィールドワークに行くには前期の授業を履修していることが前提となりますので注意してください。
詳しくは、シラバスを確認してください。

※ここに掲載した写真は、2017年1月、筆者がパラオで撮影したものです。
 無断転載・コピーはお断りします。

馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

教員の活動 |  2017/04/02

今日は、2016年度の研究生活を簡単に振り返ってみたいと思います。
2016年5月、長野県小川村の御柱祭に参加したことはすでにこのブログで書きましたので、それからのこと。
まず8月の夏休み中に、2013年以来、ご無沙汰にしていた南太平洋はパプアニューギニア、マヌス島に赴きました。この島は僕の博士論文(『結婚と扶養の民族誌』彩流社)の舞台となった島で、「家族」がいます。
昔、スッポンポンだった「弟」のケレヘウもちゃんとTシャツを着た少年に育っていました(笑) 写真はケレヘウと一緒に、村から町(ロレンガウ)に戻ってきたところ。



実は、2015年2月ニューギニアに行ったものの、他大学の先生のプロジェクトだったのでマヌス島を訪れる機会がなかったのです。今回は自分で資金(科研費)をとって、自分のために調査をしてきました。成果は今年の学会で発表します。

年明けて今年の1月、補習期間をうまく使って、2017年度フィールドワーク実習の下見をしてきました。


場所は、西太平洋のパラオ。写真は国会議事堂の中庭(マルキヨク)。中央がパラオの国旗、回りが州旗。パラオについては別の記事で書きます。

2月中旬から下旬にかけて、東アフリカはケニアに行ってきました。
ケニア山の麓、メル町からさらに東に行った村を再訪。ここも久しぶりです(2013年以来) 村まで行くのにやたらと時間がかかるので、村の滞在は6日間程度でした。
調査助手(女性)はシングルマザーになり、子どもを親に預けて働きに出ていたり、もう一人の助手(男性は離婚していたり・・・変わっていました(汗)。
さらに、ホストファミリーの娘は交通事故で亡くなっており(お母さんが事ある毎に泣き出す)、息子の一人は教師を辞めてライターになるとか、最後の娘の学費を滞納し催促されているからなんとかしてくれないかとか、寝床ではノミにたくさん喰われるとか・・・とにかく今回のケニア調査はいろいろ大変でした(+_+)


写真は手術代の寄付を募って村を練り歩く女性です。僕も少し寄付してきました。
長老結社(ジュリチェケ)はまだ健在!相変わらず「ヤギを持ってこい!」(=呪う!)とか言っていて、ある意味安心しました(^^)  (ジュリチェケが何なのかわからない人は調べてください。例えば、拙著『この子は俺の未来だ』など)


無事、4年生を送り出した後(写真は追いコン)、3月下旬には島根で開催された日本オセアニア学会に参加。
せっかく島根に行くのだからということで、サントリーから助成を受けたプロジェクト『縮小する地方』のメンバーが学会に合わせてプロジェクト調査を設定し、島根の中山間地域を巡検しました。ここでは、過疎化が進むなかでのUIターンの推進事業(田園回帰)について伺ってきました。


写真は、飯南町役場。向うに雪が残っているの、見えます?
そして、山の世界から一転して、また海・島の世界へ・・・太平洋を舞台にしたディズニーアニメ映画『モアナと伝説の海』を観て、2016年度が終わったのでした。

PS
2016年6月のブログで「講義:アダルトビデオとホモソーシャリティ」について紹介しましたが、その論文が『和光大学現代人間学部紀要 10号』(2017年3月刊行)に掲載されました。ブログでは保留にしていた内容が書かれているので、興味のある方はこの紀要をゲットすべし(^_-)-☆
ただ読むのにはそれなりの覚悟が必要かも・・・


馬場 淳(和光大学 現代社会学科)

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