教職員から |  2013/04/10


 4月3日(水)「入学登録」にて、現代人間学部、表現学部、経済経営学部の各学部長より新入生に向けてメッセージが贈られました。一部抜粋してご紹介します。

yata_0[1].jpg 現代人間学部長 矢田 秀昭

 皆さん 入学おめでとうございます。若さと大きな可能性を秘めた新入生の皆さんを迎えて、入学登録に立ち会えることは大きな喜びであります。 
 人間の成長過程では、これからの4年間、特に10代が重要であるとされています。他律的に「ああしろ、こうしろ」と言われて従ううちに、他律に対して疑問を持ち、自ら探索する意欲を持ち始め、自我の目覚めになります。これまでの自分と、それを批判するもう一人の自分が出てきます。思考力を高め、個性を育て、心身ともに成長します。
 私たちはインターネットなしでは、日常が成り立たなくなるような現代社会にいます。地球がひとつのネットワークのなかに存在し、今ここでクリックすれば、地球の反対側からリアルタイムで反応が返ってくるような国際化が進み、多くの情報が錯綜する時代に生活しています。
 グローバル化など激動する環境の中で、いかに身を処すかが問われています。人間は誰しも、伝統を守り古いものを大事にする保守性と、さまざま世界に飛躍して新しいものを創造しようという革新性の両方を持ち合わせています。
 さまざまな飛躍的前進や技術革新が起きる時代は、保守性を全面に出しにくい時代と言えます。裏返せば、意欲的に新しいことを企画するチャンスが与えられていることになります。受動的ではだめであり、能動的な人物が必要な時代です。
 私たちの持つDNAは、30億塩基対のほとんどが同じですが、顔形や素質が人により違うのは、残るわずかな差によります。この違いが重要であり、各人の個性を開花させることで、多様性豊かな社会の一員になることになります。
 このような時代、自分が何を持って生まれたか考え、才能を最大限に発揮できるようなシナリオを書いてみて下さい。シナリオ通りに行くわけはありませんが、微生物学者のパスツールは「チャンスの女神は準備を整えた人を好む」という言葉を残しています。
 これから始まる大学時代はどんどん創造的活動をしてほしいと思っています。創造力は年とともに衰え、分別力は年とともに伸びてきます。創造力を開花させるには、さまざまな境界や限界を無視する、大胆で知的で自由な雰囲気が求められます。さまざま分野との知的な交流も必要になります。
 和光大学ではその環境が充分に整っています。皆さんの創造的活動への挑戦を期待しています。


shiozaki[1].jpg 表現学部長 塩崎 文雄
 みなさん、ご入学おめでとう。
 和光大学では「入学登録」と言って「入学式」とは言いません。今日から大学生になる新入生のみなさんに第一に求められているのは、こうしたことばの使い分けに対する鋭敏な観察力です。さらに、そうしたことばの使い分けにこめられている意味や思想を尋ねる深い洞察力です。これまでの小・中・高時代とは異なって、大学生に求められているのは、他者から投げかけられたことば、情報、知識などを吸収するにもまして、それらを咀嚼し、吟味する力を養成することに他なりません。
 「入学式」ではなく「入学登録」ということばに込められている意味は何なのでしょうか。初代学長の梅根悟に『小さな実験大学』という著書があります。そこで、梅根先生はフランスのパリ、イタリアのボローニアの中世都市に生まれたユニヴァーシティを例にとって述べられています
 梅根先生がパリやボローニアのユニヴァーシティを例にして述べていることは、実は、江戸時代の日本(近世期)にもありました。幕府が直轄する昌平坂学問所や各藩の運営する藩校(今でいう国公立大学)とは別に、備後神辺(今の広島県福山市)にいた菅茶山の「紅葉夕陽村舎」や、豊後日田(今の大分県日田市)にいた広瀬淡窓の「咸宜園」などの学者の私塾(いまで言う私立大学)が全国いたるところにありました。それらの先生方の門下生となるべく、門人帳に自分の名前を謹んで記帳した、つまり「入学(門)登録」というわけです。これは先生に学ぶということと同時に、同輩の門下生たちとの仲間意識を育むことでもあり、人生のある時期、自分もまたそこに所属したことを誇りにしました。
 和光大学のスローガン「自由な研究と学習の共同体」の原型がそこには匂い立っているようです。
 大学生活にはみなさんを変える「旅」があります。四年後には自分では思いもかけなかった、はるかかなたにまで到達する「知の旅」です。北は北海道から南は沖縄まで、あるいは地元の東京・神奈川・千葉・埼玉から、今日、この場に集った学生諸君は江戸以来の先例に倣って、みずからの意思で名簿に自分の名前を登録し、これから四年間の「知の旅」のスタートを切るわけです。「入学式」といった単なるセレモニーではなく、「内なる」学生生活をスタートさせるために、そして世界的・連鎖的な経済不況や東日本大震災、フクシマ原発事故などの今日的課題とどう向き合うかを問い続けるために、さらには自分とは異なる生い立ちや考えを持っている学友たちとの真の出会いを果たすために、心して「入学登録」名簿にサインしてほしいと期待してやみません。


suzuki_0[1].jpg 経済経営学部長 鈴木岩行

 ご入学おめでとうございます。学部を代表してお祝いの言葉を述べるとともに、和光大学の教育と経済経営学部の特色についてお話しさせていただきます。
 和光大学の母体である和光学園は今年11月に創立80周年を迎えます。和光学園は戦前期に自由教育を掲げて設立されました。また、和光大学は再来年創立50周年を迎えます。初代学長梅根悟は、大学は『自由な研究と学習の共同体』であるとし、学問の自由が絶対に必要だと考えていました。
 和光大学では入学式と呼ばず、入学登録としています。これは高校までのように与えられたことをするのではなく、皆さんが自分の意思で和光大学に入学するという証しになります。入学登録により和光大学の一員となり、学問の自由を得ることができます。
 経済経営学部でも建学の理念である自由教育の精神を取り入れています。他大学の経済・経営系の学部より必修科目を少なくし、科目選択の自由度を高くして、学生が自分の興味のある科目を多くとれるようにしています。その一方で、社会に役立つ人材を養成するという経済学・経営学の考え方から就職に直結する科目を多く配置しています。例えば、社会人にとって必要な資格取得のための授業を1年生から行っています。本学部では高校生の時には考えられないような自由な大学生活を送れるとともに、実社会で役立つ勉強もできるというのが特色です。
 次に、本学部の学びについてお話しします。最近は円安・株高になっていますが、それはアベノミクスが原因だと言われています。また、政府・日銀は2%の物価上昇を目指すとされていますが、そうなると私たちの生活はどうなるだろうと思っている人も多いと思います。経済学科で学べば、これらのことを理解できるようになります。また、家電メーカーは業績不振ですが、家電量販店は好業績です。海外へ正規運賃では10万円以上かかるところが、LCCという格安航空会社を使えば1万円以下で行くことができます。どうしてそのようなビジネスが可能なのでしょうか。経営学科で学べばわかるようになります。本学部で基礎からきちんと学べば現実の経済・経営の問題を理解できるようになります。
 このように経済経営学部では大学の基本理念である自由な教育と社会に役立つ人材の育成を同時に達成することを目指しています。教育に重点を置いてお話ししましたが、大学ではサークル活動など友人関係も大切です。勉強はもちろんですが、趣味でもスポーツでも構いませんので、やりたいことを大いにやって大学生活を存分に楽しんでください。

最近の記事
月間アーカイブ
このページの先頭へ