イントロダクション Introduction

map

大学がアートスペースになる
異化され、別の空間となった和光大学。
同じものを見、同じ体験をし、同じように違和感を抱くとき
人は共通の感動を覚える。
そして、その共感は新たなコミュニケーションのきっかけとなるだろう。

本展は和光大学にインスタレーションやパフォーマンスを点在させ、構内をアート空間に変革させるというものです。昨年度開催された「Wako pre EXPO」の意志を受け継ぎ、本校芸術学科生を中心とした有志の学生スタッフが企画・運営にあたりました。2007年12月1日から9日間、ゲストアーティスト、学生、OB/OG、スタッフによる約50の作品が大学中に散りばめられました。

「アンデポンタン」とは、フランス発祥の無審査展覧会アンデパンダンと愚か者を表すあんぽんたんを掛け合わせたものです。アンデパンダンは英語のIndependentにあたり、自立・独立という意味を持ちます。様々な表現を来場される方々に楽しんでいただくと同時に、スタッフや出品者にとって、プロフェッショナルへの入口になるようにとの願いからつけられました。そして本来生きていく上では不要ともいえるアートを生活空間に溢れさせようという自分たちを、ユーモアを込めてあんぽんたんと呼ぶことにしました。

自己満足に陥りがちな表現、責任感のなさ、周囲への無関心など、現代社会における諸問題は、そのまま、これからの芸術が向き合うべき課題でもあります。近年、希薄な相互関係を打開するコミュニケーションツールとしてのアートは注目を浴びつつあります。本展ではアートによって見慣れた風景や生活に新たな解釈を提示すること、そして鑑賞者が違和感を共有し、その共感がコミュニケーションのきっかけとなることを目指しました。

期間中は近隣の方々をはじめ、多くの方々にご来場いただきました。普段アートに関心のない学生たちも、変化した学校に戸惑いつつ楽しんで散策を行っていたようです。展覧会そのものや作品に関しては賛否両論、多くのご意見を頂きました。中には疑問を覚えるような作品もあったかと思いますが、周囲の方々とその疑問について話し合っていただければ幸いです。また展覧会開催の周知の難しさから、ご迷惑をおかけしてしまった皆様にお詫び申し上げます。

本展を開催するにあたり、様々な形でご協力くださった企業、後援してくださった川崎市教育委員会、多忙の合間を縫って出品していただいたゲストアーティストの方々、学校関係の皆様に心から感謝いたします。

アンデポンタン代表 深沢春風