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2011年7月「食の文化史」最終回講義

 去る7月20日、台風の暴風が吹き荒れるなかでしたが、総合文化学科の授業、「オムニバス 総合文化2;食の文化史」の最終回講義が行われました。この回の担当は、中央アジアの叙事詩がご専門の坂井先生。中央アジアの食文化を紹介された前回の授業を受けて、この日は、和光大学実践編。授業内で中央アジアの名物料理が試食できるとあって、あいにくの荒天にもかかわらず、大勢の学生さんたちが参加しました。遊牧民の食生活は、我々が想像するほど、肉そのものを食べるより、乳を加工したものが多いという説明を受けました。というのも、肉というのは、乳や獣毛を生産してくれる大切な動物を殺さないと得られないものだから。動物を殺してしまえば、乳を採れなくなってしまいます。だから普段は、乳や乳の加工食品を多く摂取し、動物を殺すのは、いよいよ最後になってから、とのこと。遊牧民が農業に適さない砂漠で生き抜く工夫を、食の側面から知ることができました。

 講義で概要を聞いてから、楽しみにしていた実践へ。まずは、「アイラン」という飲み物をを自分たちで作り、試飲しました。ヨーグルトと水を半々で割ったものに、適量の塩を入れ、氷で冷やして飲みます。塩とヨーグルト?と、最初は意外だったのですが、きんと冷えた塩味のヨーグルトドリンクは、爽やかでとても美味しかったです。ぜひお試しあれ。

 次に、「ジャジュク」というヨーグルトを使ったキュウリのサラダを、有志の学生さんに作ってもらいました。これもヨーグルトの意外な使い方ですが、ディルの風味も効いていて、なかなかの美味。固定観念にとらわれていては、おいしいものにありつけないことを実感した次第です。

 いよいよお待ちかねは、12キロもの羊の骨付き腿肉を煮込んだという「羊肉の水煮」。モンゴルの料理人、トンさんがわざわざ出向いて作って下さいました。トンさんは、羊を食べ慣れない日本人にも食べやすいよう、八角など臭み消しの香辛料を入れ、オリジナルのレシピを披露して下さいました。そのおかげで、それだけで頂いてもおいしい水煮でしたが、トンさん特製のタレをかけるとさらに美味しさアップ!夕方遅い時間で、おなかを空かせていた学生さんたちは大喜び。12キロの腿肉は、あっという間に、皆の胃袋に消えてしまいました。(余談ですが、肉を煮込んだスープがこれまた絶品だったんです。)

 「食」の文化をテーマに、毎回ちがう教員がそれぞれの切り口で迫った「オムニバス 食の文化史」。「おいしい授業」、「おトクな授業」と、受講した学生さんの間で、とても好評でしたが、最終回は、とびっきりの美味しい体験を味わってもらえたようでした。



「ジャジュク」というヨーグルト・サラダを学生さんたちが作っています。輪切りしたキュウリをヨーグルトで合えます。後ろの黒板に材料が書いてありますね。塩味のヨーグルトは、ニンニクやオリーブ・オイルとも相性がよく、なかなかです。
完成した「ジャジュク」です。ディルという香草が入っています。彩りもきれいですね。
羊の後ろ足丸々一本です。これを調理します。
時間をかけてじっくり煮込みます。


中央アジアの名物料理、「羊の水煮」です。東京でモンゴル料理店を開く、モンゴル出身のトンさんが作って下さいました。骨付き羊のモモ肉12キロを3~4時間煮込んだものです。ネギや八角などの香辛料とともに水煮しました。トンさん特製のタレをかけて食べると、臭みも感じず、とても美味でした。学生さんたちも思わず舌づつみを打っていました。
(写真提供:山本ひろ子ゼミ生 )

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