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教員ブログ

浅草寺・亡者送り

2013年2月1日

 1月18日、ゼミ「古代の文化と言語表現」のフィールドワークとして浅草寺の亡者(もうじゃ)送りを見学しました。浅草寺はいわゆる「あさくさ」の浅草寺です。正月12日から一週間続けて行われた法会の最終日、救いを求めて寺に集まってきた餓鬼・魑魅魍魎(ちみもうりょう)たちのための法要が行われ、その最後に、錫杖師(しゃくじょうし)・神供師(じんくし)と呼ばれる「赤鬼・青鬼」にしか見えない者たちが登場します。二人は松明の火をかざし、それを地面に叩きつけながら境内を巡るのですが、その火の燃えさしは厄よけになると言われ、取り囲んだ人々が競って拾い集めます。やがて、二人の鬼は餓鬼・魑魅魍魎たちへの供物を埋めた穴の所まで行き、松明の先を突き刺して行事は終わります。

 この赤鬼・青鬼は、おそらく亡者たちの代表であり、かつ、亡者をもう一度あの世に送り返す役目を務めているのでしょう。亡者への供物を埋めた穴に魔除けの火を突き刺すという行為がそのことを象徴しているように思われます。

 14世紀の『徒然草』に「昔は大晦日は亡き人の魂を祭る日だった。京都ではそのような風習はすたれてしまったが、東国では今も行われている」と書かれています。浅草寺の亡者送りは、その東国の年の変わり目の魂祭とどこかつながっているのかもしれません。

参加したのは鬼について卒論を書いた四年生など。少数でしたが充実した見学でした。

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