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細道に涙こぼせよ帰る雁(近世ゼミ連句)

2011年9月29日

ゼミナール「近世の文化と言語表現」では、俳諧という文芸の感覚を実体験するために、毎週連句を付け続けています。 通年授業ですので、9月22日までに20句めまで進んでいます。
  ゼミ連句「2011年春、東北大震災」
1 細道に涙こぼせよ帰る雁       山左右     (春)
2 春を運んで吹け南風         驢馬       (春)
3 気の早いたんぽぽの種ひろがって   密名     (春)
4 あせるライオンシマウマ逃がす    壱歌
5 半月と同じさまなり我が心      正流軒      (秋・月)
6 銀河を渡る舟旅したい        山左右       (秋)
(初折ウラ)
7 長い夜留学先の夢を見る       張子       (秋)
8 パリには恋の歌うたう虫       菊童       (秋・恋)
9 デッサンのモデルになってと誘う朝  絵軒      (恋)
10 追えば隠れる無邪気な子猫      驢馬
11 公園で親にはぐれて泣くことも    山左右
12 電球の下金魚が群れる        正流軒     (夏)
13 燃える火をいっしょにかこめお月様  壱歌      (夏・月)
14 ろうそく吹き消す誕生日会      魚六十九(あいなめ)
15 これからは酒もタバコも堂々と    京
16 人間ドックすべて良好        山左右
17 園児らの笑顔の花に囲まれて     春男      (春・花)
18 おかわりあるぞ竹ノ子ごはん     完隣       (春)
19 よく食べて身長伸びた春休み     松風庵     (春)
20 転校してもメールちょうだい     山左右

9月22日、21句め、575で恋の句を募集しました。優秀作を3句紹介します。
この胸に脈打つ想い語尾につけ     密名      絵文字の発想よし。
用意した言葉はあるが言えなくて    正流軒     別れの場の気持ち具体的で良い。
怪しいぞ携帯チェック浮気バレ     低見川     転じよし。主格がねじれるのが惜しい。

というような次第で、採用句は、ちょっと修正を加えて、

21 怪しまれ携帯のぞかれ浮気バレ    低見川  (恋)

としました。これから後期のあいだ、この連句の進行をおりおり報告します。

 おまけ画像、うちの猫、タビ。

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