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講演会 大学図書館と 公共図書館との対話を
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対談
講演会終了後、手嶋氏 (以下、 [手] ) と津野本学図書館長 (以下、 [津] )との対談が行われました。
【行政資料の収集・保存】[津] 都立図書館の大量廃棄資料を町田市で一部預かるというお話だが、本学でも都立多摩社会教育会館の改組に伴い、同館収蔵「社会教育行政資料」のうち、多摩地域の関連資料を中心として約1万2千冊を引き取ることになった。今後も継続して収集していくのかどうかなど課題は山積している。地域資料の共同利用の仕組み、たとえば共同保管庫のようなものを考えられないか。
[手] 大学図書館と公共図書館が連携する格好の材料。具体的な連携方法として地域資料のデータベース化、データ化に向けた共同作業ができないかとちょうど考えていた。公共図書館では収集はしているが、体系的に整理してデジタル化するノウハウがないので、ぜひ大学図書館の力を借りる、あるいは共同して行っていくのは理想的。
【それぞれの性質の違い】[津]大学図書館は授業や研究のため、公共図書館は市民のニーズに応えるためと、その収集方針は異なっている。学生にはその差がわかっていないようだが、そこを明確にした上で協力し合いたい。
【物流の問題】
[津]和光も交通の便が良いとは言えないし、オンラインカタログで所在の有無を確認しあって、それぞれの窓口に取り寄せあうのが理想的だが?
[手] 貸出のために手間をかけるよりも、本来連携すべきところをお互いに検討しあうことが必要ではないか。図書館種を超越したネットワーク構築も考えられる。現実として、全ての一次資料をデジタル化できるわけではない。
【大学図書館が地域開放する意義】
[津]なぜ大学が地域に開放しなければならないのか、説得力のある答えは出ていないのではないか。翻って、自治体はなぜ図書館が必要なのだろうか。行政は諸問題の全てを解決できるわけではなく、自立した市民の力(例えば解決能力や、ある問題へのシンパシーなど)なしには立ち行かない。図書館サービスは市民への恩恵ではなく、行政にとって必要不可欠な機能である。
[手]
「市民が自立していく、そのために図書館が大きな役割を果たす」という発想で図書館行政が進んでいるわけではない。行政を説得し続けて、理解を得なければならない。
[津]大学にとっても、「大学がどのような機能を持っていて、どのような役割を果たしうるのか」理解、実感できる人が周囲に存在してくれるということが必要。大学が所有している富を周囲に“分け与える”ということではない。その地域の中で生きていくためには、地域の理解を得て、大学にいきいきとした関心を持ち続けている人々の中で活動し続けることが必要。
【館種を超えた活動】[手] 町田市図書館協議会も一つの方策である。学者・小中学校の教員、大学図書館など様々な立場の人が参加していて、地域内の有識者とのつながりを確保してゆける。“諮問機関”のように、こちらが投げかけた問題についてだけ審議する団体ではなく、館長に対し、もっと自発的かつ具体的な提言をしてもらっている。
【図書館独自の財源】
[津] なにか方途をみつけたのか?
[手]すぐにできるわけではないが、市民課の封筒に広告が印刷されている例もあるので、図書館としてできる方策を考えている。図書館グッズの販売もいい考えだ。これから具体化してゆきたいが、やるからには成果をあげなければならない。
[津] 図書館が出版者となって、冊子やA.Vを頒布することも考えているか?
[手] 地域資料や、先に述べた文学館では著作物を発行することもありえる。

