教職員から |  2017/09/21

総合文化学科の上野俊哉先生が、文芸誌『新潮』2017年10月号(新潮社発行・毎月7日発売)に書評を寄せています。

みなさま是非お手に取ってご覧ください。

上野俊哉先生からメッセージが届きましたので、ご紹介します。



文芸誌『新潮』10月号に書評を寄せました。
アムステルダムの「モノをめぐるパトス(あわれ)」という書評文です。

セース・ノーテボームはいくたびかノーベル賞候補にもなったオランダ人作家です。
旅行作家や紀行文の書き手としても知られ、何度も来日し、日本紀行も出版しています。
特に「もののあわれ」を欧米のパトスの概念と比較したり、重ねたりする繊細な視角のある作家です。

本書『儀式』は一九七〇年代前後の激動の時代に、アムステルダムという都市がどのように変貌し、人々の感性や発想にどのようにはたらきかけていたかを、親子二代にわたって不思議な自死を選んだ趣味人に光をあてながら描き出しています。

文学としても、都市のフィールドノートや年代記としても読める不思議な小説です。
主人公の語り手インニも一癖ある人物で読み出すと目が離せません。

まだまだ世界には知られていない文学や、街のかすかな声があることを知らせてくれる素敵な書物です。楽焼や岡倉天心の言葉など、日本文化が決定的な役割を作品のなかで果たしている点も読みどころです。

総合文化学科 上野俊哉




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【新潮社ホームページ 雑誌詳細ページ「新潮」2017年10月号】

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