授業風景 |  2013/07/25


6月12日(水)、「現代社会と労働A」の授業と‎ジェンダーフォーラムの共催で、
「草食時代の仕事術」の講演会が開催されました。‎




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現代社会学科の竹信先生より、講演会の様子が届きましたのでご紹介いたします。

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6月12日、「現代社会と労働A」の授業と‎ジェンダーフォーラムが共催で、
深澤真紀さ‎んをお招きして「草食時代の仕事術」の講演会を開きました。‎

深澤さんは、「草食男系」「肉食女子」の言葉を創出したフリーライターです。
深澤さんによると、「草食男子」とは、そもそもは「男の見栄」をはらずに
現実に即して生きることができ、女性ともうまくやっていけ、
家事な‎どの生活関連の作業が得意な近未来型のポジティブな男性像だったそうです。‎


「現代社会と労働」の授業でも何度か説明‎したように、
1980年代、先進各国ではグローバル化で製造業がより低賃金の国へ出ていき、
サービス産業化していきます。
その中で、男性の失業や雇用の不安定化が進み、
男性世帯主が家族を一人で養う条件が失われつつあります。
日本も同様の環境下に入り、「男‎たるもの女を食わせなければならん」などと言っていたら
自殺に追い込まれてしまうような経済状況が生まれています。
そんな中で、‎女性とともに稼いで家計を維持し、
身の丈に‎あった生き方ができる適者生存の男子像が‎「草食系」だったわけです。‎


それが、なぜか、「草食系は生命力が弱い」‎とか、「恋愛もできず子孫も残せない」とか、‎
全く違う意味にとられてしまったことに深澤さんは憤り、本来の意味を理解してほしいと
今回の講演会を受けてくださいました。‎


たとえば、草食系が増え、若者はセックスや恋愛に興味がなくなったと言われます。
でも、それは「俺はモテる」と見せびらかす従来型の「見栄恋愛」が嫌いなだけで、
「割り勘恋愛」や「友情恋愛」といった女性と対等な関係での等身大の恋愛は好きなのだと
深澤さんは反論します。
「今どきの若者は会社に興味がない」と言われますが、
職人が好きとか、‎会社より仕事に関心があるだけというのです。‎
海外へ出ることを嫌う覇気のない「草食系」‎が増えたという記事もあったそうですが、
統計をよく見ると米国留学が減っただけで、
北欧など留学先が多角化した結果にすぎなかったという事実もわかってきました。‎


どうやら、今の社会で意思決定層にいる高度経済成長期の亡霊のような価値観の人々が、
‎低成長経済に即した男女が平等に生きる社会への変化を頑強に拒み、
このような誤解・曲‎解を生み出しているようだと深澤さんは指摘します。‎


このように変化した社会では、仕事術も、‎これまでとは違ってきます。
講演で提案されたのは、「自分をすり減らさない働き方」の大‎切さ、
「努力すれば必ず成功する」などと考えず、
「様子を見る」「無理しない」「あきらめる」‎ことも大事と知ること、
そして「今の日本が最悪ではない、物事を否定するよりできることをしよう」という
素敵な提案もありました。‎


‎「男らしさ、女らしさ」に自分を合わせて背伸びするのでなく、
互いにあるものを生かして幸せに生きることの大切さを教えてくれた講演でした。‎


講演後、ジェンダーフリースペースでの学生たちとの懇親会も開かれました。
「気持ちが‎楽になった」「前向きに生きられる気持ちになった」と、みな明るい顔になっていました。
‎ジェンダー平等とは、肩の力を抜いてありのままに生きることだったんだと
実感させられたひと時でした。



竹信三恵子(現代社会学科)‎


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