教職員から |  2012/05/31

このブログでもご紹介しましたが、野村先生はこの3月に、
詩集「移動と律動と眩暈(げんうん)と」「萩原朔太郎」で「第3回鮎川信夫賞」を受賞されたばかりです。<br /><br />

>「第3回鮎川信夫賞」受賞

総合文化学科の遠藤朋之先生から、
今回の野村先生の受賞について、コメントが寄せられましたのでご紹介します。


本学非常勤講師の野村喜和夫先生が、先日の鮎川信夫賞に続き、
今度はその翻訳詩集が賞を受けた。
"The 2012 Best Translated Book Award" という賞だ。
「2012年翻訳大賞」とでも訳せるだろうか。
この賞は、ロチェスター大学が主催し、
その年のもっとも独創的な詩と小説の英訳に対して贈られる賞であり、今年で6回目を迎える。

>くわしくはこちら
http://www.rochester.edu/College/translation/threepercent/index.php?s=btb


野村先生の受賞作は、 Spectable & Pigsty (『スペクタクル、そして豚小屋』)。
Omnidawn 社からの出版。
本書は、これまでの野村先生の膨大な量の作品から選ばれた、選詩集的な性格を持つだろう。

本書を開いてみればすぐにわかるが、
左ページに日本語の原詩、そして右ページに英訳、という、対訳詩集である。
学生たちにもぜひ手に入れて、なるべくなら、両方を音読してもらいたいものである。

本書の詩作品の選択、そして翻訳をしたのは、吉田恭子とForrest Gander の両氏。
吉田氏は慶応義塾大学のアメリカ文学者である傍ら、
ご本人も英語で創作する作家であり
(いや、英語で創作する作家である傍ら、アメリカ文学者でもある、だろうか?)、
Gander 氏は、ブラウン大学で教鞭をとり、詩人、小説家であり、
そしてスペイン語などからの翻訳もおこなっている。
わたし自身、 Forrest とは、白石かずこさんの英訳詩集 My Floating Mother, City を
翻訳した時に、共同翻訳者として非常にお世話になっており、
その意味でも、今回の受賞は非常にうれしかった。

野村先生は、20年以上にもわたって日本の詩壇の牽引者として、
非常に旺盛な詩作、そして批評、翻訳をなさっている。
1999年には高見順賞、2003年には現代詩花椿賞をお受けになり、
今年の鮎川賞、そして海外での受賞と、
野村先生の仕事は、ここにきてやっと正当に評価されてきているところだ。

賞を受けたからすばらしいのではない。賞の方がすばらしい作品を必要としているのだ。
毎年、すばらしい作品を正当に評価し、賞を贈ることにより、賞の方が良い評価を与えられる。
そう、賞とは作品が作るもの。
上記の賞は、歴代受賞者リストに「野村喜和夫」という名前を入れることによって、
その評価を高めていくことだろう。

さて、そんな野村先生に詩作を教われるチャンスを持つ和光大生には、
超一流の実作者の指導で、言語表現における無限の可能性に挑戦してもらいたい。

総合文化学科 遠藤朋之


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