教職員から |  2011/12/28


2009年、本学のサバティカル研修制度を利用し、マレーシアで研究を行った加藤巌先生。
マレーシア滞在期間に体験したこと、気づいたことを、
このブログでは「ボルネオ便り」としてお届けしてきました。

年末年始を利用してマレーシアで調査を行っている加藤先生から、
久しぶりの「ボルネオ便り」が届きましたので、ご紹介します。

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こんにちは、経済学科の加藤巌です。いま、マレーシアに滞在中です。

今回は、マレーシア国立サラワク大学との共同調査を
ボルネオ島のバリオ(Bario)という町で行うのが目的です。
バリオのことは後日紹介することにして、
まずは、久しぶりに訪れたクアラルンプールのことをお話ししたいと思います。

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▲クアラルンプール中心部の街並み
クアラルンプールは大都会です。
恐らく初めて訪れた人は、その近代的な都市景観に圧倒されるものと思います。
都市の中心部は高層ビルが軒を連ねるように林立しています。
中でも、トウモロコシを2本並行して立てたような「ツインタワー」が目を引きます。
昼間はもちろん、夜間もライトアップされて、市内のあちこちから見ることができます。
クアラルンプールのランドマークとなっています。
その内部は6階までがショッピングモールになっていて、日本のデパートである伊勢丹や、
皆さんもご存じのユニクロなども店舗として入っています。

実は、クアラルンプールには「ツインタワー」以外にも、
びっくりするほど巨大なショッピングモールが幾つもあります。
そのどれもが、いまはクリスマスの飾りつけでキラキラに輝いています。
僕などは息苦しくなるほど。大勢の買い物客で賑わっています。
「イスラム教国なのにクリスマス?」と感じる方もいるかと思いますが、
多民族国家であるマレーシアにはキリスト教徒の人々もいます。
また、モスリムの人々も一種のお祭りとして楽しんでいるように見えます。
さらには、近隣諸国、中近東、欧州などからも多くの観光客がやって来て
ショッピングを楽しんでいます。

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▲ツインタワーとその中に飾られているクリスマスツリー


大勢の観光客がやって来るクアラルンプールですが、
その公共交通機関はよく整備されています。
外国人観光客でも市内の移動はスムースにできます。
主なものとしてモノレール、LRTと呼ばれる(小型の)鉄道(一部は地下鉄)、
市内と郊外を結ぶ国鉄、バス、タクシーがあります。
ちなみにLRTはLight Railway Transitの略称です。
日本語に訳すと「軽便鉄道」でしょうか。

鉄道もバスもどれもが低料金で利用できます。
例えば、LRTで3駅ぐらい先まで移動するのは1.6リンギ(約40円)です。
駅の自動券売機でコイン状のキップを買って、日本と同様の自動改札機を通りぬけます。
自動改札機はタッチパネル式で、降車駅で切符は回収されます(改札機に吸い込まれます)。

先日、公共交通機関に関しておもしろい記事を見つけました。
地元新聞(New Straight Times / Dec 23, 2012)によれば、
2012年1月1日から60歳以上の高齢者に対して、
クアラルンプールのモノレールとLRTの料金を半額にするのだそうです。
記事では、高齢者の人へ、駅などで登録をして高齢者用カード(RapidKL's Senior Citizen Concession Card)を入手するように勧めています。
同時に、障害を持った人々にも同じように1月1日から「運賃半額」を実施するそうです。

こうした高齢者向けの措置は、2011年10月にナジブ首相が表明したものです。
順調な経済成長と同時に進行する高齢者の増加、
さらには将来にわたって予測される少子高齢化対策の一貫だと思います。
少々穿った見方ですが、この時期に高齢者向けの特典が増やされるのは、
もしかすると、新しい年に選挙が行われることと関係があるのかも知れません。
ただ、仮にそうだとしても、今回の措置はこれからのマレーシアの
高齢者向け公共サービスの充実に向けた第一歩と言えるかも知れません。

それにしても、マレーシアでは高齢者の定義が60歳なのですね。
日本では65歳以上の人を高齢者としていますね。
マレーシアも日本でも、意欲のある人が長く元気で働くためにも、
公共交通機関の割引だけではなく、
高齢者や障害者のための労働環境整備などにもサービスが拡充すると良いですね。

経済学科  加藤 巌


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