学長のコトバ |  2011/06/22


6月半ばを過ぎて、個人的には少々嫌な梅雨の季節に入りました。
汗かきですから、授業中も汗ふきふきなので、学生諸君には見苦しく申し訳ないと思っています。
さらに、この夏は節電を高めなければならなく、一層じめじめ感が高まりそうです。
窓を開けたりして空気の流れを良くし快適な授業ができるようにお互い心配りしましょう。

そして今一番大変なのが、教育実習生と就活生です。
教育実習は教員になるためには避けて通ることができない一大イベントです。
イベントと言ったら失礼かもしれませんが、イベントのようなものと思って
楽しんでトライして欲しいと思います。
私は、大学院の時に目黒十一中学に教育実習に行きました。
受け持ちは3年生で、教科は日本史でした。
授業は、日露戦争から第一次世界大戦の戦間期で、かなりしんどかったこと、
指導の先生には声ははっきりと、板書の字は丁寧に、書き順は正確になどと
たくさん注意受けました。
でも、その注意は今も生きていて、学生アンケートをみると今も直っていないと思います。
そして一番辛かったのが、朝は一番早く職員室に入り、帰りは一番遅く帰ったこと、
記憶は今でも鮮明です。
教育実習に行く前に、実習生の心得として事前指導がありました。
30年経過した現在ではどのような注意がなされているのでしょうか。

私はほんの2週間でしたが、朝起きて夜寝るまで緊張していましたし、
蒸し暑い中でのネクタイに背広着用で汗だくでしたし、
ガリ版を切ったり、何年分も勉強したような経験でした。
でも、中学生と子供の国へ遠足に行ったり、クラブ活動で野球をやったり、
楽しい思い出もたくさん作りました。
実習から帰ってくると、ますます教職への思いを強くする学生、
逆に意欲を無くしてしまう学生がいるようです。
どちらも素晴らしい経験をしたことには違いありません。

同じように、就活もこれまでの人生の中で最も大きな経験でしょう。
教育実習は特殊な経験でしょうが、就活は、否応なく誰もが通る道、社会への入口です。
来年3月卒業を目指す就職活動も半ばに差しかかりました。
2008年秋からの経済の停滞の中で、今年は震災がさらに就活の難しさに追い打ちをかけています。

その入口に立って、一目散に目標に立ち向かう学生がいるかと思う反面、
どうしたらよいか迷っている諸君も多いだろうと思います。

5月の終わりにゼミの男子学生が訪ねてきました。
何社か説明会に行き、それなりに就職活動をしたようです。
しかし就活を進めるうちに、「自分が何に向いているのか分からなくなった」というのです。
おそらく始めは「就活」という言葉に後押しされて、行動が先に立っていたようで、
内定が出ないと迷いだして、迷いが自分の性格、趣味、仕事観などを揺さぶりだし、
先が見えなくなってしまったようでした。

自分が何をやりたいか、人生とは何だろう、仕事とは何だろう、など
大きな話から身近な世間話までいろいろ話をしました。
その中でひとつ理解したことは、自分の話を聞いて欲しいという欲求が大きいこと。
話し相手はいるのですが話せない。そこでますます自分の殻に入り込んでしまう。
そのような印象を受けました。また本人もそうだったようです。
特に自らの性格などは、聞いてもらって良かったということでした。

おそらく、就活生の誰もが一度は経験する一里塚ではないでしょうか。
そこを通過して、社会への入口が見えてくるかもしれません。
自給自足で、人間関係も持たずに生きて行ければ良いのですが、100%それは不可能です。
人間は社会、共同体を作って生きて行かねばなりません。
社会、その中での自分の役割を探すのが就職活動であると考えます。
キャリアというと経歴、履歴が出てきますが、生涯のまたは専門的な職業、職歴もあります。
単に仕事を移り重ねるだけでなく、
自分にとっての生涯の仕事こそ自分のキャリアであるのではないでしょうか。
自分にしかできない社会における役割を探し、生涯のキャリアにして欲しいものです。

そのために、今何をしなければならないのか、じっくり考えて欲しいと思います。
4年生の学生諸君は少なくとも22年生きてきました。
ここに至るまでの自分のあり方に自信を持つ。
自分がここまでにしてきたことを、マイナスに考えるのではなく、そのことを前向きに考えて欲しい。

キャリア支援室では経験豊かなスタッフが話し相手になってくれます。
悩みがあれば聞いてもらいましょう。

前回のこの欄で、「自分の信じる道に正面から立ち向うこと」と書きました。

頑張れ 教育実習生、就活生!!!

大いに悩んで欲しい。
大いに考えて欲しい。
大いに行動して欲しい。

学 長  伊東 達夫

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