教職員から |  2010/10/15


総合文化学科の上野俊哉先生が、
10月15日(金)、16日(土)にモントリオールで開かれる国際会議
"Borderlessness and Youth Culture in Modern Japan"で研究発表を行います。

今回のシンポジウムに関して、上野先生にお話しを伺いました。
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■今回の発表の内容は?
 戦後日本の労働や生活現場でのサークル運動のオーガナイザーであった詩人/批評家の谷川雁の思想と行動についてです。9月初めに、ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)で行われた英国の日本研究の会議BAJSに招聘された際、基調講演のために用意した論文の別ヴァージョンです。
 特に今回の発表では、谷川の概念である「工作者」や、彼が組織した「十代の会」「ものがたり文化の会」などでの「人体交響劇」といった身体パフォーマンスについて、和光大学の学生たちがゼミで提起した解釈や議論に焦点をしぼっています。「今の日本の若者が過去の思想や表現の資源を読みとくあり方」について考えてみました。


■他にはどんな方が発表するのですか?
 英米文学者で強靭なSFファンでもある慶応大学の巽孝之さん、ゴスやオタク文化の批評で有名な小谷真理さん、ぼくが編集協力をした『アニメは越境する』(岩波書店)にも寄稿しているトマス・ラマールさん(マッギル大学)やマーク・スタインバーグさん(コンコルディア大学)、谷川とも縁のふかかった作家、石牟礼道子の『苦界浄土』の仏訳者でもあるリヴィア・モネさん(モントリオール大学)などです。


■モントリオールはどんなところですか?
 紅葉とメープルシロップが有名ですよね。今年は暖かいせいか、まだ本格的な紅葉にはいたっていませんが、ここ数日はよく晴れています。
 そもそもモントリオールは本学現代社会学科のロバート・リケット先生が勉強したところでもあり、ここ数年ぼくもマッギル大学の冬セメスターで教えている街。フランス語圏なので雰囲気はパリなどに似たところもありますが、いろんな民族や「人種」がいりまじったコスモポリタンな街です。
 マッギル大学は英語系ですが、多くの学生たちが日本のマンガやアニメ、伝統文化に関心をもっています。東アジア学科には中国や韓国の研究者も多くいるので、英語やフランス語で、つまり「外から日本を見つめて、語る」ような勉強をしたい人にはぜひ留学を薦めます。
 これからますます日本語以外の言語で日本の社会や文化を語ることのできる人材は世界で求められていくでしょうから、日本語環境やネットのなかにとじこもってばかりいないで、どんどん日本の外で「総合文化」としての日本に出会ってほしいもの。総合文化学科では、そんな勉強や経験のためのヒントをたくさん用意しています。


ありがとうございました。

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Borderlessness and Youth Culture in Modern Japan
http://web.plattsburgh.edu/academics/polisci/symposium.php

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