公開講座 |  2009/10/16


10月9日(金)、「新・世界都市物語~ニッポン・町・移り変わり~」がスタートしました。
この講座は、「通りいっぺんの観光案内ではない話が聞ける」と人気の講座。
本学教員が研究フィールドとしている土地を取り上げ、研究者の視点で文化や歴史を紹介していきます。

第1回は「芸能と職人の町・赤岡に遊ぶ」をテーマに、山本ひろ子先生(表現学部教授)が高知県香南市赤岡町を取り上げました。

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▲絵金:強烈な印象を残す芝居屏風(『絵金と幕末土佐歴史散歩』新潮社 より)
今回のお話の中で一番興味深く衝撃的だったのは、やはり「絵金」の話。
「絵金」とは聞きなれないなぁと思う人も多いかもしれませんが、土佐、四国の人はみな知っているんだそうです。

「絵金」は、個人の家に飾って鑑賞するものではなく、年1回、夏祭りの夜に、道路に様式を組んで飾り、観て、楽しむもの。体験するもの。
絵師も、家の中で鑑賞するようには描いていないのだそうです。
夜の道で、蝋燭の火や提灯灯りに照らされること、火が風で揺れることを想定して描かれています。
そこには、様々な工夫が。
おどろおどろしい絵が多い絵金の中で特に目を引く「血」は、「血赤」と呼ばれ、独特の絵の具が使用されています。
蝋燭や提灯の灯りに照らされた「血赤」は、一層生々しさを増します。
他にも、白目の部分に蝋を落とすことがあります。
揺れる灯の中で見ると目に異様な輝きが出るのです。

絵師の話にはじまり、「絵金」がどのように育まれてきたのか、そこにはどのような文化と問題があったのかと山本先生のお話は広がり、深くなっていきました。
小さな赤岡という町が伝えてきた文化や問題に触れ、考えるきっかけとなった2時間でした。

「絵金祭り」は、7月の第3土曜日に行われています。
年に1度だけ本物の絵金を体験できるお祭りです。
来年、赤岡を訪れてみてはいかがですか?


♪「新・世界都市物語~ニッポン・町・移り変わり~」 申込受付中
10/23 熊本県/「水俣の百年」
10/30 長崎県、福岡県/「観光都市とエキゾチシズム」
11/06 東京都(江戸)/「消えた川筋―中央区新川界隈から」

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