教職員から |  2009/01/20


今週、総合文化学科の酒寄進一先生(専門はドイツ文化、児童文学)翻訳の戯曲『春のめざめ〜子どもたちの悲劇』が、長崎出版から出版されます。
 
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この作品に関して、酒寄先生からコメントが寄せられました。
 
およそ120年前に書かれたフランク・ヴェデキント戯曲「春のめざめ〜子どもたちの悲劇」のおよそ50年ぶりの新訳です。学校生活、性、自殺など思春期の悩みを赤裸々に描き、ドイツ帝国時代の抑圧された社会(道徳観)を痛烈に批判した作品。その過激さゆえに15年間にわたり上演を禁止された問題の書です。
 
作者はのちにこんな回想を残しています。
  
「わたしは無計画に、気の向くまま書きだした。プランは三場目を書いたときから生まれ、自分やクラスメイトの経験を織りこんだ。ほとんどすべての場面が実際にあったことだ。(中略)執筆中、どの場面でもまじめになりすぎて、ユーモアを失うことのないように気を使った。ラインハルトの演出で上演されるまで、この戯曲はただのポルノグラフィーと見なされていた。だが今は、無味乾燥なあら探しの作品だといわれている。この作品にユーモアを見る人はいまだにひとりもいない。」
 
今回の新訳ではこの「ユーモア」の復活をめざし、大人たち(とくに教師)のグロテスクさや会話のはしばしに飛び交う隠語の数々をすこしでも日本語でわかるように工夫しました。
 
またこの作品を元にしたロック・ミュージカル「春のめざめ」(2007年トニー賞を8部門受賞)が劇団四季(自由劇場)によって今年4月から7月にかけて上演される予定です。
 
フランク・ヴェデキント「春のめざめ」長崎出版 ISBN :978-4-86095-312-6
 
ぜひご一読ください。
 
★酒寄先生のホームページでも『春のめざめ』が紹介されています。⇒http://www.wako.ac.jp/~michael/wiki/index.php?%BD%D5%A4%CE%A4%E1%A4%B6%A4%E1
  
★この情報は、総合文化学科の酒寄先生から寄せられました。
 

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