公開講座 |  2008/12/09


前回のフランス・アルザス地方の報告に続き、ドイツ・ベルリンの報告です。
10月24日(金)に行われた第3回目の講座をご紹介いたします。
講師は本学表現学部総合文化学科教授酒寄進一先生です。
今回は36名の参加で、沢山の方々に受講していただきました。ありがとうございました。

前半はベルリンとコーヒーのお話でした。ヨーロッパの列強国が植民地を求めて世界に進出する一つの要因がコーヒーでした。ドイツでいかにコーヒーが生活に根ざしていたのかを文学作品(トゥホルスキーやエーリヒ・ケストナー)やバッハの「コーヒーカンタータ」などを例に紹介がされました。また、一方で、ヨーロッパの中では特に戦争の歴史の中で、生活にコーヒーがどのように位置づいているかについても、酒寄先生の翻訳した『ベルリン』三部作(『ベルリン1919』、『ベルリン1933』、『ベルリン1945』)の生活の中にふれられていました。戦時下でない時代からも質素な食生活であったにもかかわらず、その中にコーヒーを渇望する市民の会話。戦時下物資が不足すると、クリスマスのときのソーセージ、行倒れのように倒れる馬にむらがる人々、代用コーヒー・・・。生き抜くことの現実がそこにありました。
後半は酒寄先生ご自身が、20年越しの執念が実ったという『ベルリン』三部作をめぐるまさに熱弁が展開されました。ベルリンの地図を広げられたボードを指し示しながらの講演はパソコンからのプロジェクターになれている自分にとっては、かえって集中が増すようでした。アッカー通り37番地が墓地であり、ベルリンの壁のすぐ近くであり、登場する主人公一家の家以外は街並みも生活も、歴史の事実も実在したというこの物語。その小説の世界と実際に酒寄先生が訪ねた墓地の特に印象に残ったとされる墓標に刻まれた家族の運命。この講演でも小説とベルリンでの歴史で起きた出来事が見事に交差され、とても感動深いお話でした。

最後の締めくくりとして酒寄先生はベルリンを「20世紀の縮図」と称しました。20世紀は戦争の歴史であり、第1次、第2次そしてベルリンの壁と東西冷戦、そして壁の崩壊という都市自体が数奇な運命をたどったことをまさにベルリンの生活者はヘレの一家のように生きてきたのではないでしょうか。
◆講座風景
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〜「新・世界都市物語」マメ知識〜
☆ソーセージ
ソーセージのお話が休憩前にありましたが、食べ方に大きな誤りがあることがわかりました。筆者がたまに家でソーセージをボイルしますが、いつも皮が破れてしまうのでした。皮は「食べる直前まで切らない!中の肉汁が大事!」とは初めてしりました。その方法は、沸騰させたお湯に直入れるのではなく、火を止めて中味をゆっくり暖めること。そして焼く場合は、表面に焦げ目がつく位とのことでした。次回は皮を大切に料理したいと思いました。
第1回「フランス・パリ」の報告はこちら
http://www.wako.ac.jp/blog/index_univ/1177.html
第2回「フランス・アルザス地方」の報告はこちら
http://www.wako.ac.jp/blog/index_univ/1185.html


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