以前、このブログに登場していただいた卒業生の岩崎菜子さん(旧姓・杉山、48L)から、イタリアのアッシシ市で「イタリア1400年代の舞踊」を研究されている文学科卒業生の小野千枝子さん(旧姓・藤林、43L)のことを教えていただきましたので、紹介します。
▲イタリア宮廷舞踊を教える小野さん(右端)
アッシシ市主催コース(今年12年目)同市オーデイトリウムにて。
小野さんは本学を卒業後、イタリアで勤務のかたわら、卒論テーマ(イタリア中世・ルネッサンス精神世界)をもとに、《15世紀イタリア宮廷舞踊》の研究に30年以上携わってこられました。
「…15世紀宮廷舞踊の世界は、動きをまねるだけでは、とうてい分け入ることのできない世界です。ヒストリカル・ダンスと言われるのは、歴史や文化の把握があってこそ、初めて意味をもつダンス・舞だからです。そのために、まず古文書や図書館に通って、原文献の解読をしなくてはなりませんでした。わかったことを実践しながら、ためしためし手繰って、舞踊を踊った人々のこころに触れられたらとおもいました…」
小野さんは、イタリアやスイス、アメリカ合衆国、日本などでダンスコースを開講しています。また、歴史的な建物の内外でのみ、しかも生演奏でのみ、古楽の第一人者らと共同コンサート公演を行なっているイタリア古典舞踊カンパニー・ベルレグアルドを指導しています。(NHK,RAI出演)
2008年には、宮廷舞踊の音楽を再現したCD「Gloria et Malum 君侯の歓喜と憂愁」をリリースしました。
▲CDのジャケット(左)と、CD発売記念 古楽ミクロロゴス・舞踊ベルレグアルド合同公演の様子(右)=2008年、フォリーニオ市美術館トリンチ館にて。小野さんは、メロディや踊りの他、衣装の復元も手がけています。
また、日本の舞踊をイタリアに紹介したいと、岩波新書『日本の舞踊』(渡辺保著、1991年)をイタリア語に共訳した『LA DANZA GIAPPONESE』を2001年にイタリア・アリエノ社から出版しています。
▲イタリア語版『日本の舞踊』の表紙他。
日本から遠く離れたイタリアで、ルネッサンス期の宮廷舞踊を第一線で研究、実践する一方、日本の伝統的な舞踊についても紹介している小野さん。その往還する活動から、今後も目が離せません!
★小野さんが主宰するイタリア宮廷舞踊のグループ、Compagnia Belreguardo Assisiのホームページはこちら⇒ http://www.belreguardo.it
★2008年3月には京都・イタリア文化会館で、小野さんの講演とダンスコースが開催されました。⇒ http://www.iickyoto.esteri.it/IIC_Kyoto/webform/SchedaEvento.aspx?id=97
★CD「Gloria et Malum 君侯の歓喜と憂愁」に関する情報はこちら⇒PDFファイルをダウンロード(494KB)